日本に生息している猛禽類の中でもノスリは個体数が比較的多いとされています。
そのノスリの仲間であるケアシノスリはご存知ですか?
ノスリとは違い個体数が少ないケアシノスリですが、一体どんな鳥なのでしょう。
ケアシノスリの特徴や生態、野生の個体の生息地について解説します。
ケアシノスリの特徴
ケアシノスリは鳥綱タカ目タカ科で、決して数は多くありませんが日本でも野生の個体が確認できる猛禽類の1種です。
その名の通り脚に細かい羽毛が生えているためこの名が付きました。
優し気な顔のノスリよりもきりっとした顔つきをしており、虹彩は黄色です。
全体的に白っぽく斑点模様があり、尾羽の先に黒い帯があります。
体長は約55~60cm、翼開長は約125~145cmでオスよりもメスの方が大きく、中型のタカ類になるそうです。
ノスリよりも大柄な傾向にあるため、競争になるとほとんどの場合ケアシノスリの方が優位になります。
またノスリが上などで獲物を待ち伏せすることが多いのに対し、ケアシノスリは開けた山林や荒野などで空中を旋回したりホバリングしたりしながら獲物を探すそうです。
ホバリングは通常5~10ほど行い、獲物に狙いを定めると急降下して襲い掛かり、捕らえた獲物はその場で食べるか他の場所へ持ち去っていきます。
夜明けや日暮れ時に活発に活動し、日が落ちる2~3時間前に捕食することが多いそうです。
日本で確認できる個体は多くありませんが、世界的に見ると現状では絶滅の心配は無いとされています。
ケアシノスリの生態
[ad#co-1]ケアシノスリは肉食性で、主に齧歯類などの小型哺乳類や小型鳥類を捕食するそうです。
翼を8の字のように巧みに動かしながらホバリングをするハチドリなどと違い、体の大きなケアシノスリは風上に向かって飛行することで宙に留まるウィンドホバリングを行います。
一方で、風の少ない日中でもホバリングすることは多いようです。
北半球の針葉樹林などの寒帯から亜寒帯地域で、5月頃に地上や低樹の上に巣を作り繁殖します。
寒くなると南下して越冬する冬鳥で、日本にも少ないながら渡来してくる個体がいるそうです。
南下する個体数は主な餌になる繁殖地のネズミの数に大きく左右され、ネズミが少なかったり繁殖真っ盛りの季節である夏にネズミが大量発生したりすると、日本にも数多く渡来してくると言われています。
逆に冬でも繁殖地でネズミが数多くいるのなら、わざわざリスクを侵してまで渡来はしないということですね。
ケアシノスリの渡来してきた数によって遠くにある彼らの繁殖地の状況が窺えるなんて、非常に興味深く思います。
野生のケアシノスリがいる生息地
ケアシノスリはユーラシア大陸の北部やカムチャッカ、カナダなどの北アメリカ大陸北部などを繁殖地としており、冬になると中国や日本の北海道などの地方に渡って越冬するそうです。
あまり見かけることは出来ないケアシノスリ、もし発見出来たらそっと観察してみてはいかがでしょうか。
まとめ
・ケアシノスリはノスリよりもやや大柄でホバリングをしながら狩りをする猛禽類
・ケアシノスリは繁殖地のネズミの数によって渡りをする個体数が変わる
・ユーラシア大陸や北アメリカ大陸の北部などの寒帯地方に多く生息している
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