同じ猛禽類でも、数が多くて発見しやすい種類と希少でなかなか巡り合えない種類がいます。
個体数が多いと言われているノスリは、比較的と身近でよく見かける猛禽類と言えるでしょう。
その身近さゆえか、あまりバードウォッチャーの間では珍しがられないノスリですが、一体どんな鳥なのでしょうか。
ノスリの特徴や生態、野生の個体がいる生息地について解説します。
ノスリの特徴
ノスリは鳥綱タカ目タカ科に属し、日本に生息している猛禽類の中では比較的身近な鳥として知られています。
全長50~60cm、体重500 ~1200g、翼開長100cm~140cm程度でオスよりもメスの方が大きく、同じく日本でよく観察される猛禽類のトビよりも小柄です。
頭部から背中、翼にかけて茶褐色で腹部は白っぽく斑点模様があり虹彩は褐色で、よく姿が似ているトビよりも尾の先が丸っこくなっています。
その風貌から地味だと称されたりマグソタカ(馬糞鷹)と言われたりしている一方、ネズミや昆虫類を捕食するので農家の方たちからは昔から守り神と言われているのです。
またノスリはホバリングを得意としています。
ホバリングというとハチドリやメジロなどの小型の鳥が翼を8の字を描くようにするやり方が有名ですが、ノスリなどのように大型の鳥は風上に向かって羽ばたくことで空中停止します。
このように風を利用したホバリングをウィンドホバリングと呼びます。
狙いを定めて空中から急降下し、野を擦るようにして獲物を捕らえる様からノスリと名付けられたという説があるそうです。
また急降下から急上昇したり、宙で螺旋状旋回したりと、求愛や威嚇の意志を示すためのディスプレイフライトを行います。
こうした飛行術を持つノスリの翼は丸く短くなっており、長距離を飛行することには不向きですが巧みに宙を舞うことには向いている構造になっています。
先ほど猛禽類の中では個体数が多いと紹介しましたが、ノスリもまた人間による環境破壊で個体数が減少している生き物です。
繁殖期を迎えると頻繁に「ピーエー」と高く長く鳴く。
ノスリの生態
[ad#co-1]猛禽類のノスリは肉食性で、ネズミなどの小型哺乳類や昆虫、鳥類などを獲物にするそうです。
群れを形成することは無く、通常は単独かペアで行動しています。
日本では4~5月の繁殖期になると樹上などに木の枝を組み合わせた巣を作り、一度に2~4個の卵を産むそうです。
抱卵は主にメスが行い。1か月少々で孵った雛は2か月ほどで飛行することが可能になり、更に1か月半~2か月で独り立ちします。
どちらかと言うとおっとりしたマイペースな性格で、人間が近くにいても気にしない個体も多いそうです。
またノスリがある程度生息していたらその場所は生態系のバランスが取れているとされることもあり、生態系の指標種にもなります。
野生のノスリがいる生息地
ノスリはモンゴルや中国といった場所に生息しており、日本においては北海道から本州、九州や小笠原諸島の森林などに生息しています。
生息場所によっては季節によって渡りをすることもあるそうです。
また、冬季には海外から越冬のために渡来してくる個体もいると言われています。
身近でちょっと見た目は地味ですが、どことなく可愛らしいノスリをこれからも守っていきたいですね。
まとめ
・ノスリは日本でも比較的よく見られる猛禽類
・ノスリは群れを形成することは無く、通常は単独かペアで行動する
・ノスリは日本の他中国やモンゴルと言ったアジアに生息している
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