鮮やかな瑠璃色の羽と、腹部の力強いオレンジのコントラストが目を引く鳥、カワセミ。
思わずうっとりと魅入ってしまうような見た目の美しさから、彼らは“空飛ぶ宝石とも呼ばれています。
ところで、カワセミの名前の由来をご存知でしょうか?
“カワ”は川のことだと推測が出来ますが、“セミ”とは…?
また、カワセミはなぜあんなにきれいな羽を持っているのでしょう。
カワセミの名前の由来とその意味、そして彼らの鮮やかな羽の色について、解説していきます。
カワセミの名前の漢字と意味
カワセミは鳥綱ブッポウソク目カワセミ科の鳥です。
体はスズメとほぼ同じ大きさですが、くちばしが長いため全長は17cmほどとスズメよりやや大きいです。
頬の辺りと頭部から尾羽にかけて光沢のある青色で、胸部から腹部、目の周りは橙色、喉と耳は白色になります。
水辺に生息し、水中に飛び込んで魚や昆虫、カエルなどを捕えて食べます。
水に潜るときは目から瞬膜と呼ばれる膜を出すため、正確に獲物を捕らえることが出来るそうです。
繁殖期は3月から8月の上旬ごろ。番を作ると、崖のような土手に、足とくちばしを使って50cmから1mの垂直の巣穴を掘ります。そこに3~7個の卵を産みます。
卵はおよそ20日で孵化し、1か月弱で巣立ちとなります。
カワセミの名前の意味
[ad#co-1]カワセミは名前を漢字で書くと
“川蝉”、“翡翠”、“魚狗”となります。
一つずつ意味について掘り下げていきましょう。
まずは“川蝉”。
一般的にカワセミを漢字で書けと言われたらこのように書く人が多いのではないでしょうか。
『川』はもちろん彼らの住処である川辺のことを意味します。
『蝉』という漢字は夏に登場するあの昆虫の蝉を意味する…のではなく、単なる当て字です。
翡翠の『翡』はカワセミのオス、『翠』はメスのことを意味すると言われています。
中国でカワセミはこのように呼ばれていたそうです。
“魚狗”は、カワセミが水辺で鮮やかに獲物を捕らえる様から付けられたとされています。
カワセミの名前の由来
“川蝉”の由来は2種類の説があり、カワセミの古称である『ソニ』ドリから『ソビ』、『セビ』、『セミ』へと呼び方が変わっていったのではないかという説。
その美しい背中から川『背美』という意味があるのではないかという説があります。
後者はセミクジラ=背美鯨と同じ由来になりますね。
“翡翠”の『翡』はきれいな色をした羽を持つ鳥を意味し、『翠』は下の『卒』の部分は『混じり気のない』ということから『混じり気のない美しい羽の鳥』という意味になり、それがきれいな羽を持つカワセミを指すようになったのだとされています。
また、宝石の“翡翠”はカワセミの“翡翠”から取ったとされています。
カワセミの羽の色が綺麗な理由
カワセミの鮮やかな羽の色は、実は色素由来のものではありません。
カワセミの羽は特殊な構造になっていて、羽毛の表面にある微細な構造によってまるで宝石のような青い色に見えるのです。
また、光の加減によっては緑色にも見えることがあります。
このように、色素以来ではなく光の波長や微細な構造によって見える色を構造色といいます。身近なものだと、シャボン玉などが代表的な例です。
まとめ
・カワセミには“川蝉”“翡翠”などの漢字がある。
・その漢字は、美しい羽から由来されることが多い。
・カワセミの羽は色素ではなく。特殊な構造から見えるものである。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
関連記事
ムクドリがうるさい時期と理由は?夜中に集まって鳴くのはなぜ?
[ad#co-1]
生き物好きの方にシェアしてこの情報を届けませんか?
記事が参考になったという方は
FBなどで「いいね!」もお願いします^^!
コメント