ヤママユガという毒々しい色をした大きな蛾を見たことがあるでしょうか?
大きい上にとても派手な模様をしているので、人によりけりですが毒があるようにも見えますよね!
もちろんあれだけ大きいので幼虫もデカイです!蛾や蝶が苦手な人は絶対に会いたくない存在でしょう…笑
今回はヤママユガの生態と大きさ、幼虫が食べるエサと毒性について深堀していきます。
ヤママユの生態
ヤママユは北海道から九州まで分布しており、成虫は7~9月にクヌギやコナラ、クリなどが生える雑木林で見ることができます。
街灯などの明るいところにも飛んでくるので、私はクヌギなどが生える森の近くの自販機や街灯でもよく見かけましたね!
夏が終わって寒くなると成虫は枝に灰褐色の平べったい円形の卵を産み、卵のまま冬を越します。
成虫は卵を産み終えるとそのまま寿命を迎えるようです。
春になると卵から孵化して幼虫が姿を現し、幼虫の時期に栄養を蓄えて繭を作り成虫になる準備を始めます。
繭は葉を寄せ集めて作られており、この繭から天蚕糸(てんさんし)という高級な緑色の糸が採れます。
この天蚕糸は繊維の中でも最高級で、時に絹糸(きぬいと)の数十倍の値がつくそうです!
さらに、絹糸をつくるカイコが1つの繭から1400m糸が捕れるのに対して、ヤママユは1つの繭からは600m~700mしか糸が取れません。
森で繭を見つけて大儲けしようと考えている方は非常に大変なので、やめた方がいいかもしれませんね。。。
ヤママユの大きさ
ヤママユの大きさは翅を開くと非常に大きく115mm~150mmにもなります!
大きいものでは男性の手のひらくらいのサイズですね。色は茶色から綺麗な黄色まであり、多くの方がイメージするガと言うべきかもしれませんね^^
成虫もあれだけのサイズなので幼虫も非常に大きく体長は55mmになります!
幼虫の色は黄緑色で脇に黄色い線が入っており、見た目はディズニー映画のバグズライフで登場する芋虫のハイムリックに近いですね 笑
ヤママユの餌と食性
非常に大きなガですが、ヤママユを含むヤママユガ科の成虫は口が完全に退化しており、大人になると一切エサをとらずに幼虫の時の蓄えた栄養だけで生涯を全うします!
成体は餌が必要ないですが、幼虫の栄養だけで生活するので寿命が短く、飼育に適しているとは言えません。
しかし、ヤママユの幼虫はクヌギ、コナラ、クリ、カシワ、リンゴ、サクラなどのブナ科やイバラ科などの樹木の葉を食草としています。
これらの葉を与えれば幼虫を飼育することが可能なので、飼育を考えている方は食草である樹木のやわらかそうな葉っぱを与えると良いでしょう!
サクラは都心でも植えられていますし、クヌギやコナラは少し郊外に行けば多く見られます。
そのため気付かないだけで注意深く探してみると身近にいる可能性は高いです!
幼虫は4月~6月下旬まで見られるので、飼育してみたい人は探してみると良いですね。
ヤママユの幼虫は毒を持っている?
ヤママユの幼虫は体の節ごとに毛の束が少し出ています。
毛が生えているので刺されるのではないかと心配する方もいますが、ヤママユの幼虫の毛には毒はありません。
飼育を考えている方は安心して飼育してください!
因みに成体も毒を持っていそうな見た目をしていますが、毒は持っていません。
まとめ
・ヤママユの繭からとれる糸は天蚕糸(てんさんし)という絹の数十倍の価値がある高級な繊維
・ヤママユは幼虫で55mm、成体で115mm~150mmにもなる
・ヤママユは成体、幼虫共に無毒で成体は難しいが幼虫は飼育することが可能
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コメント
コメント一覧 (4件)
勉強になりました。ありがとうございました。
こちらこそ、お礼のコメントありがとうございます!
同じヤママユガ科でも日本のものは大丈夫ですが、海外にはヤバいのがいるみたいですね・・・
海外ではもっと大型のヤママユガが存在しますね。
日本で見られる最大の蛾はヨナグニサンですが一度見てみたいものです。