鳥の大群に遭遇し、そのあまりの多さに驚いたことがある人は少なくないのではないでしょうか。
もしかしたら、それはムクドリの群れかもしれません。
見た目こそ小さくて可愛らしい印象を与えますが、実は夜中に大きな声で鳴くなど害鳥として扱われています。
かつては虫を食べてくれる益鳥とされていたムクドリですが、実際の彼らはどのような生態なのでしょうか。
ムクドリがうるさい時期やその理由、なぜ夜中に集まって鳴くのか、みていきます。
ムクドリがうるさい理由
ムクドリは鳥綱スズメ目ムクドリ科の鳥で、大きさは約24cm。
一般的な人はあまり区別がつかないことでヒヨドリと間違えられますが、ヒヨドリよりもやや小柄で、白黒模様の頭と黄色い嘴と足が特徴です。羽毛はこげ茶色をしています。
雑食で、果物や昆虫、花の蜜などを好んで食べ、また椋(ムク)の実が好物であることからムクドリという名前が付いたとも言われています。
つがいで行動をし協力して子育てをするため
春から夏にかけてパートナーを見つけ巣を作り、つがいで協力して子育てを行います。
つがい一緒に餌を求めに行く様子もたびたび観察されており、また実の親のムクドリ以外でも番を見つけることが出来なかった個体などが子育てに協力することがあります。
互いに協力して生き抜こうとするムクドリは社会性のある鳥であると言えますが、その社会性こそが騒音の原因でもあります。
ねぐらである雑木林や竹林が減っているため
なぜ騒音と呼ばれるほどムクドリはうるさいのか。
それはムクドリが大群を作って、駅前などで一斉に鳴き始めるからです。
10km以上の広範囲から集まり、時に数千、数万羽にもなるムクドリの群れは大迫力で、集団で移動するムクドリの群れに圧倒されたことのある人もいるのではないでしょうか。
ムクドリは日が落ちるとねぐらとなる木の近くを飛び回り、徐々にその数を増やしていきながら「ビャービャー」などと1時間ほど鳴きつづけます。
鳴く理由としては、周囲の安全確認、あるいはコミュニケーションを取るための手段だと考えられています。
それが数千羽、数万羽で鳴いていたら…どんなに小さな鳴き声だとしても、いかにうるさいかは想像して余り得るでしょう。
かつては山中にある広葉樹などをねぐらにしていましたが、そういった環境の減少により都市部に進出。
また都市部の方が暖かく、敵が少ないというのもムクドリが都会に出てきた理由に挙げられます。
ムクドリがうるさいのは地震の予兆ではない
ムクドリが大量発生してうるさいことに対して、地震との因果関係はありません。
元々集団行動をする鳥であり、ねぐらが都市部に移ってきて人の目につくようになっただけと言えます。
ムクドリがうるさい時期:繁殖期後の秋から冬
そんなムクドリですが、1年中群れを作ってうるさくしている訳ではないです。
ムクドリは繁殖の季節である春から夏は群れで集まることはありません。
繁殖している間は雛鳥に付きっきりになって世話をするため群れにはならずに、番と雛鳥で巣の中で生活することになります。
雛鳥は約3週間で巣立ち、その後もしばらくは親鳥と一緒に過ごします。
ムクドリが群れを作るのは繁殖期が終わった後、つまりムクドリがうるさいのは繁殖を終えた番や若い鳥たちが集まる秋から冬なのです。
ムクドリが夕方から夜中に集まる理由
ムクドリは日中は小さな群れで行動して、虫などの餌を獲って過ごしていますが、日が落ちてくると小さな群れ同士が集まって大群を作ります。
なぜ夜になると集まるかと、冬の寒さを凌いだり、外敵から身を守ったりするためだと言われています。
一羽では弱い鳥でも集団で集まっていれば、その中の一羽が敵を感知すればそれが群れ全体に伝わり、敵から逃れられる可能性が高くなるのです。
また集団でいれば、もし敵に襲われたとしても食べられてしまう可能性が低くなるのも理由の一つです。
まとめ
・ムクドリは大群を作って鳴くので非常にうるさい。
・ムクドリは繁殖が終わった秋から冬にかけて集まる。
・ムクドリは寒さを凌いだり、敵から身を守るために夜に集まる。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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