カエルといわれて、まずトノサマガエルを思い浮かべる方は少なくないかと思います。
北海道以外のほぼ日本全土に分布する、日本人にとってとても身近な生き物です。
ところで、そんなトノサマガエルにそっくりさんがいることはご存知でしょうか?
その名もダルマガエル。専門家でも間違えるほどトノサマガエルに似た姿を持つ、日本の固有種です。
今回はそんなダルマガエルの特徴と生態、販売値段や寿命についてご紹介していきます。
ダルマガエルの特徴
ダルマガエルは、両生類無尾目アカガエル科トノサマガエル属の生き物です。
トウキョウダルマガエルとナゴヤダルマガエルの二亜種が存在し、その名の通りそれぞれ関東平野と濃尾平野を中心に本州に広く分布しています。
体長は4cmから8cm。おなかは白く、背中は褐色で、黒い斑点がついています。
正面から見ると胴体がぷっくりとしていて、まさにダルマさんといった印象です。
前述の通り日本の固有種なのですが、水田の喪失や環境破壊による生息地の減少、さらに外来種の攻撃によって絶滅が危ぶまれる状態にあります。
ダルマガエルの生態
[ad#co-1]ダルマガエルは、平野部の河川や池、水田など水辺の近くに生息しています。
冬の間は浅瀬や水田の底の泥の中、あるいは落ち葉の下など寒さを凌げる場所で冬眠し、暖かくなると動き出します。
繁殖期は4月から7月。この頃になると、雄は両頬にある鳴嚢という器官を膨らませて大きな声で鳴き、縄張りを主張します。
カップルが成立すると、水の中に千から二千個ほどの卵を産みつけます。オタマジャクシの成長は早く、その年の秋までにはカエルの姿になります。
トノサマガエルとは姿ばかりか生態も似通っており、棲む場所や繁殖期が重ならないようにして競合を避けています。
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トノサマガエルとダルマガエルの違いについて
→ダルマガエルとトノサマガエルの違いを比較!見分け方についても[/aside]
種としてもかなり近いため、ダルマガエルとトノサマガエルの間には雑種が誕生することがあります。
以前はナゴヤダルマガエルとトノサマガエルの雑種の子孫がトウキョウダルマガエルなのではないかと考えられていましたが、遺伝子研究によりこれは否定されています。
一般的なカエルと同様、昆虫や節足動物などを食べる肉食性。オタマジャクシの頃は水底の落ち葉や水草などを食べて成長します。
ダルマガエルの販売値段
開発が進むと共にダルマガエルの個体数は減少しており、ナゴヤダルマガエルは環境省のレッドリストで絶滅危惧種IB類に指定されています。
そのためナゴヤダルマガエルを飼育することはできませんが、トウキョウダルマガエルなら大丈夫です。
一匹数百円程度で購入できます。とはいえ、トウキョウダルマガエルも準絶滅危惧種に指定されており、貴重な生き物であることは変わりません。
トウキョウダルマガエルの飼育を考えている方は、ぜひ愛情をもって大事に育ててあげてください。
ダルマガエルの寿命
ダルマガエルの寿命は、野生の環境では3年から4年ほどだとされています。
人間がしっかり世話をすれば、その倍ほども長生きします。彼らにとって自然界がどれほど過酷かを物語る数字だといえるでしょう。
アマガエルなどは飼育下で10年生きた例もあり、ダルマガエルもしっかり世話をすればより長く元気な姿を見せてくれるかもしれません。
まとめ
・ダルマガエルは、トノサマガエルによく似た姿を持つ日本の固有種
・ナゴヤダルマガエルとトウキョウダルマガエルの二亜種が存在する
・ナゴヤダルマガエルは絶滅危惧種だが、トウキョウダルマガエルは数百円で購入可能
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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