ニホントカゲという生き物がいます。
日本のほぼ全国に生息するとても一般的なトカゲ…なのですが、近年そんな彼らが三種に分類し直されたことはご存知でしょうか。
近畿から西側に生息するのがニホントカゲ、伊豆諸島の個体群がオカダトカゲ、そして東日本に棲むものがヒガシニホントカゲです。
あまりにありふれていて注目されず、意外と研究も進んでいないヒガシニホントカゲ。
実際のところ、彼らはどのような生き物なのでしょうか?
今回はそんなヒガシニホントカゲの特徴と生態、販売値段や飼育が可能かどうかについてご紹介します。
ヒガシニホントカゲの特徴
ヒガシニホントカゲは、爬虫類有鱗目トカゲ亜目スキンク下目スキンク上科トカゲ科トカゲ属の生き物です。
伊豆半島を除く本州の近畿から東側の地域と北海道、さらにロシアの極東地方にも生息しています。
体長は15センチから25センチ。その半分ほどを長い尻尾が占めています。
肌は淡褐色で、体側面に黒い帯状の筋が入ります。幼体の頃は背中にも黒い筋が入り、さらに尻尾が鮮やかな青い色をしています。
前述の通り、今まで北海道から九州にかけて多く生息するこれらのトカゲは、ニホントカゲという単一の種だと考えられていました。
しかし2012年、日本のあちこちで捕獲したニホントカゲの遺伝子を調べたところ、別種であることが判明。
東日本に生息する個体群は、改めてヒガシニホントカゲと命名されたのです。
常識を覆す新事実が発見されるのは、生物の世界ではそう珍しいことではありません。
それでも、ごく当たり前に接していた生き物にそんな発見があるとは…意外と私たちは、身近な小動物について無知なのかもしれませんね。
ヒガシニホントカゲの生態
[ad#co-1]ヒガシニホントカゲは、低地から高地の草原や森林に生息しています。
変温動物であるため、早朝や肌寒い日には、岩の上や日当たりの良い場所で日向ぼっこをしています。
地表にいる小さな昆虫やミミズなどを捕食しますが、落ちた柿などを食べることもあり、完全な肉食ではないようです。
天敵はタヌキやキツネ、イタチ、ヘビなど。これらに襲われた際は、最後の手段として尻尾を自ら切り離すことがあります。
初夏に繁殖期を迎え、一度に数個から十数個の卵を生みます。孵化するまで雌がこれを守るという、爬虫類では珍しい習性を持っています。
晩秋になると岩や落ち葉の下に潜り込み、春まで冬眠します。
ヒガシニホントカゲの販売値段について
ヒガシニホントカゲは非常に一般的な種で、爬虫類専門店などで1500円ほどで購入することができます。
東日本にお住まいの方なら、自分で捕まえるという方法もあるでしょう。
非常に用心深く、人影が近づくと石の下や草の間に素早く隠れてしまうため、素手で捕獲するのは難しいので、準備と道具が必要です。
お金を出して購入するか、野山に出向いて捕まえるか、どちらが良いかは人それぞれ。自分に合った方法を選びましょう。
ヒガシニホントカゲの飼育は可能?
開発によって生息域が減少しつつあるものの、ヒガシニホントカゲは今のところ絶滅の心配は無いとされており、飼育は可能です。
飼育する場合は、彼らに合わせた環境を用意してあげましょう。
砂や土を敷き詰めてケージの中に地表を再現し、身を隠す大き目の石なども大切です。
複数の個体を一緒に飼うと縄張り争いを始めることがあるので、単独飼育を心掛けましょう。
まとめ
・ヒガシニホントカゲは、東日本一帯に生息する生き物
・ヒガシニホントカゲはニホントカゲと同一種とされていたが、近年の研究で別種と判明した
・ヒガシニホントカゲは、爬虫類専門店などで1500円ほどで購入可能
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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