よくカエルのことで『ガマガエル』という名前を聞きますよね。
ガマガエルの見た目は『ヒキガエル』に似ていますが何が違うのでしょうか?
また、ガマガエルで連想する『ガマの油』というものがありますが効果があるのかというのも気になりますね。
今回は『ガマガエルとヒキガエルの違い』や『ガマの油』について紹介していきたいと思います!
ガマガエルとヒキガエルの違いは?
結論から言ってしまうと『ガマガエル』とは『ヒキガエル』の別名なので違いがあるわけではありません。
恐らく昔はヒキガエルのことを『ガマガエル』というのが一般的だったと考えられます。
江戸時代の奇談集などにも巨大なヒキガエルの怪異として『大蝦蟇(おおがま)』というものがいます!
また、中国にはガマガエルを使って妖術を使う『蝦蟇仙人』という人物もいます。
蝦蟇仙人と聞くと今の時代では漫画の『NARUTO』を思い描く人が多いかもしれませんね!笑
ヒキガエルには『ガマガエル』以外にも『イボガエル』や『蟇蛙』、『蟇』、『蟆』、『蟾蜍(せんじょ)』などの呼び名、表し方があります。
いつからヒキガエルと呼ぶようになったのかは明確にはわかっていません。
ただ漢字を見ると『蟇』という字は『ガマ』と読みますが『ヒキ』とも読みます。
個人的な予想では『蟇』という漢字の読みが『ヒキ』と読むのが一般的になって『ヒキガエル』になったのではないかと考察しています。
ただ、貝原益軒(かいばらえっけん)という江戸時代の儒学者が書いた『大和本草』では蝦蟇(ガマ)と蟾蜍(ヒキガエル)は別の項目として載っているので昔は別の種類として考えられていたのかもしれません。
もう一つの説では『気によって虫をひき寄せて食べる蛙』ということで蟇蛙(ヒキガエル)になったという考え方もあるようです。
様々な説があって面白いですが、現代ではヒキガエルとガマガエルは同一のものを指すという認識で間違いはないと思われます!
ガマの油とは?
ガマの油には『江戸時代のガマの油』と『筑波山名物』の2つがあるようです。
江戸時代のガマの油は筑波山の中禅寺の住職が作った陣中薬の効果が評判になったものを指します。
その薬はヒキガエルの耳腺分泌物、皮膚腺分泌物を集めて乾燥させたもの蟾酥(せんそ)と言うそうです。
ただ、この中禅寺の住職が本当にヒキガエルの毒を使って薬を作っていたかどうかは定かではなく、その住職の顔がヒキガエルに似ていたからという不名誉な由来の可能性もあると言われています。笑
現在ではそのヒキガエルの毒(蟾酥)は医薬品に指定されていて、製造・販売には薬剤師か登録販売者の資格が必要になるそうです。
もう一つの『筑波山名物のガマの油』は本物の蟾酥が使われていたそうです。
しかし、戦後に規制が入って作れなくなってしまったようです。
現在は地元のお土産品として『ガマの油』という名称で復活しています。
材料に蟾酥は使われていませんが代わりに昔から生薬として使われていたシコンで作られているそうです。
ガマの油は効能はあるの?
現在販売されているガマの油というのはワセリンなどを成分とする商品なので皮膚の乾燥を防ぐ効果や外的刺激から皮膚を保護する働きがあります。
ワセリンは火傷にも有効なので『ガマの油』として使われている薬は火傷にも効能はあると言って間違いはなさそうです。
なぜ火傷に効果があるかというと皮膚の保護し水分が蒸発することを防ぐため肌の新陳代謝が促進されて火傷が早く治るみたいですね。
また、昔のガマの油で蟾酥が使われていたもの以下の効能がありました。
・強心作用
・鎮痛作用
・局所麻酔作用
・止血作用
ただ現在はヒキガエルの毒(蟾酥)を使うのは一般的でないので本物のガマの油を手に入れることは難しそうですね…。
私自身小学生の頃に手を火傷したときにガマの油を手に塗ったことがあるのですが、それは筑波山のお土産品だということがわかりました!
小さいことは本当にヒキガエルの油が使われているものだと思ってましたが違うということを知って少しショックです…笑
ただ気持ちだけでもヒキガエルの油を使っていると考えるとなんだか特別感があって良いですね!
筑波山に行った時にはお土産品として買って帰りたいですね。
まとめ
・ガマガエルはヒキガエルのことを指すが昔は別のカエルだと考えられていた説がある
・ガマの油には強心作用、鎮痛作用、局所麻酔作用、止血作用などがある
・現在販売されているガマの油は蟾酥は使われておらず主成分はワセリン
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