イボイモリの特徴と生態は?日本で見られる生息地はどこなのか

両生類というと水辺かその近くにいるイメージがありますが、中にはそういった場所から離れて生活するものもいます。

日本にもイボイモリという種がいて、彼らの多くは林や草原などで暮らしています。

しかし、両生類は乾燥に弱い生き物のはずです。子供の頃はエラ呼吸のはずですが、その辺りはどうなっているのでしょうか?

今回はそんなイボイモリの特徴と生態、日本における分布や販売値段についてご紹介します。

目次

イボイモリの特徴

イボイモリは、両生類有尾目イモリ亜目イモリ科イボイモリの生き物です。

体長は12cmから20cm。地域や餌の量によって個体差が激しく、大型の個体と小型の個体を並べると別の種のように見えます。

黒くゴツゴツとした肌をしており、小さな生き物ながらとても無骨な外見の持ち主です。

特に体の側面は隆起が顕著です。これは大きく張り出した肋骨が浮き出たもので、怒るとこれをさらに広げながら威嚇してきます。

両生類にしてはあまり体がヌメヌメしておらず、何も知らずに見るとトカゲの一種のような印象を受けます。

化石で発見されるような古いイモリの特徴を受け継いでおり、いわゆる「生きた化石」としても有名です。

イボイモリの生態

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前述の通り、イボイモリは主に森林や草原で暮らしています。

普段は湿った落ち葉や湿度の保たれた倒木の中で過ごし、ミミズやカタツムリ、昆虫の幼虫や節足動物を食べています。

水辺から離れて暮らすといっても、そこは両生類。水気が無い場所で生きていくのはやはり難しいようです。

1月から6月にかけて、水辺近くの岩や土中に卵を産みます。

卵は一か月ほどで孵化しますが、幼生は水中でなければ生きていけません。

ではどうするかというと、雨水に運んでもらったり、それも無い時は自力で飛び跳ねて水の中を目指すのです。

ダイナミックというか、チャレンジャーというか…こういったところも「生きた化石」の特徴なのかもしれません。

日本において生息している場所・分布

イボイモリは、沖縄本島、奄美大島、請島、徳之島、瀬底島、渡嘉敷島に生息しています。

かつて奄美大島ではチョウチンブラやソチムラと呼ばれており、徳之島などでも地域によって様々な名前がつけられていました。

日本固有種とされていますが、未確認ながら台湾にも生息しているという説もあります。

イボイモリの販売や値段について

現在イボイモリは絶滅危惧II類に指定され、販売、捕獲、譲渡いずれも厳密に禁じられています。

かつては分布域のどこでも当たり前に見られた生き物ですが、現在その個体数は減少の一途を辿っているのです。

地中の微量の水分を頼りに生きているため、イボイモリは環境の変化に弱い種です。開発によりその生息域は大きく損なわれました。

また比較的水辺から離れて暮らすことが仇となり、道路に迷い出て車に轢かれる事例が後を絶ちません。

U字型の側溝に落ちたまま這い上がれず、衰弱死する個体もいます。

人間が持ち込んだネコやマングースといった新たな天敵も、それに拍車をかけています。

イボイモリを捕まえたり、商取引で手に入れようとすると、法律で罰せられることとなります。過去には事件化した例もあるのです。

どうしてもイボイモリを手に入れたければ、海外の近縁種ミナミイボイモリなどであれば購入可能なので、そちらで我慢しましょう。

まとめ

・イボイモリは、南西諸島の沖縄本島、奄美大島などに分布する日本固有種

・イボイモリは比較的水辺から離れて暮らす種で、イモリよりトカゲに近い姿をしている

・イボイモリは絶滅危惧II類に指定されており、販売も捕獲も譲渡も禁じられている

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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