イシヅチサンショウウオの特徴と生態│販売購入や飼育は可能なのか

繁殖に水辺が欠かせない両生類にとって、清流が多く流れる四国は条件の良い土地です。

イシヅチサンショウウオも、四国の自然の中で命を紡いできた両生類のひとつ。

そして一度別の名前に変わってから元の名に戻ったという、不思議な経歴の持ち主です。

いったいどうしてそんなことが? この小さな生き物に、どんなドラマが隠されているのでしょう。

今回はそんなイシヅチサンショウウオの特徴と生態、販売値段と飼育が可能かどうかについてご紹介します。

目次

イシヅチサンショウウオの特徴

イシヅチサンショウウオは、両生類有尾目サンショウウオ上科サンショウウオ科サンショウウオ属の生き物です。

日本固有種で、前述の通り四国にのみ分布。

その生息地は四国最高峰の石鎚山を中心としており、これが名前の由来にもなっています。

体長は12cmから20cm。このサイズのサンショウウオとしては体がガッシリとしていて、なかなかの風格の持ち主です。

雌雄で尻尾の形状が異なり、雌は根元からそのまま細くなっていくだけですが、雄は先端部分がヘラ状に細くなっています。

体色は青みがかった濃いグレーで、紺に近い色合いの個体もいます。

分類上、彼らはとてもユニークな経緯を辿ったことでも知られています。

1931年に発見された当初、彼らは『イシヅチサンショウウオ』と名付けられました。

しかしその後に紀伊半島に分布する『オオダイガハラサンショウウオ』の亜種であるとされ、いったん名前を取り上げられたのです。

長いこと『オオダイガハラサンショウウオの亜種(四国個体群)』として扱われた彼らですが、2007年に新事実が発覚。

解析の結果、『オオダイガハラサンショウウオ』とは遺伝子の差異が大きく、別種であることが改めて明らかとなりました。

こうして彼らは再び『イシヅチサンショウウオ』と呼ばれるようになった、という次第。

研究が進んで名称が変わることは生物の世界では時にあることですが、以前の名前を取り戻すというのは、なかなか無いケースです。

イシヅチサンショウウオの生態

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イシヅチサンショウウオは、500mから1500mほどの低山地に生息しています。

森林の中を流れる渓流近辺を住処とし、昼の間は落ち葉や石の下に隠れて夜になると活動を開始。

小型の昆虫やミミズなどが主食です。

4月から5月にかけて、渓流の中でも流れの穏やかな場所…特に日陰を好んで産卵します。

孵化した幼生は多くがオタマジャクシのまま冬を越し、翌年の春に陸に上がります。

イシヅチサンショウウオの販売値段について

イシヅチサンショウウオは、大きめのペットショップや爬虫類・両生類の専門店などで、稀に販売しています。

値段は5000円から、高いものだと10000円以上のものまで。捕獲が難しく、人気の種でもあるためかなりのお値段です。

もう少し手頃な値段で手に入れたい場合は、幼生を探してみてください。運が良ければ成体より安価で購入できます。

イシヅチサンショウウオの飼育は可能?

四国の豊かな自然の中で生きてきたイシヅチサンショウウオ。しかしそんな彼らも、開発による深刻な影響を受けています。

生息地も個体数も減少傾向にあり、現在は準絶滅危惧種として保護活動が進められている状態です。

地域によってはさらに厳しい指定を受けており、野生の個体を捕獲することは禁じられています。

彼らを飼育することを検討されている方は、事前にお住まいの地域の保護状況を確認するようにしましょう。

まとめ

・イシヅチサンショウウオは、四国に分布する日本固有種

・イシヅチサンショウウオは、以前はオオダイガハラサンショウウオの亜種とされていた

・イシヅチサンショウウオは人気の種で、10000円以上で販売されることもある

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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