バーバートカゲの特徴と生態│販売購入や飼育は可能なのか

バーバートカゲをご存知でしょうか。

バーバーといえば、英語で「理髪店」を意味する言葉ですが、バーバートカゲは日本の固有種です。

いったいどうしてそんな名前がつけられたのでしょう。理髪店と何か関係がある? それとも、まったく別の由来が?

今回はそんなバーバートカゲの特徴と生態、販売値段や飼育が可能かどうかについてご紹介します。

目次

バーバートカゲの特徴

バーバートカゲは、爬虫類有鱗目トカゲ亜目スキンク下目スキンク上科トカゲ科トカゲ属の生き物です。

沖縄本島や奄美群島などに生息し、前述した通り日本の固有種です。

体長は18cmほどで、その半分以上を長い尻尾が占めています。

艶やかな黒い肌に、金色の縦縞が五本入り、尻尾は先端から三分の二が鮮やかな青。全身に金属質の光沢を帯びた美しいトカゲです。

外見はニホントカゲの子供に似ていますが、バーバートカゲは成長してもこの独特の配色を保つ個体が多いという特徴があります。

尻尾は養分のタンクとしての機能を備えており、いざという時は自切して囮にすることも可能。

十分な栄養を得られればまた生えてきますが、その場合この美しい青い色は失われてしまうことが多いようです。

バーバートカゲの生態

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バーバートカゲは、山地から丘陵地の雑木林を中心に生息しています。

生息地を同じくするオキナワトカゲとは、本種がより山地に近い場所で暮らすことで棲み分けを行い、競合を避けています。

肉食性で、狙う獲物は小型の昆虫やクモ、カタツムリ、ミミズなど。

一方で天敵も多く、ヘビやマングース、野良猫などにも食べられてしまいます。

彼らのバーバーという名前は、英語の理髪店とは関係が無く、強風が吹き荒れる様を意味する沖縄の方言が由来です。

沖縄は台風の通り道にあり、毎年何度もその被害を受けています。

台風の強烈な雨と風は、野生動物にとっても厄介なものです。接近を感じると慌てて安全な場所に避難しようとします。

民家の近くにも現れるバーバートカゲが、雨風を避けようと石垣の中に隠れる様は、沖縄の人々にとって見慣れた光景でした。

ここから「風がバーバーする(吹き荒れる)と出てくるトカゲ」だと認識され、バーバートカゲという名前がつけられたのです。

バーバートカゲの販売値段について

古来より沖縄の人々、そしてその生活と共に在ったバーバートカゲですが、現在は販売が禁止されています。

なぜなら、バーバートカゲは環境省のレッドリストで絶滅危惧種II類に指定されているからです。

森林伐採などの開発で棲む場所を失い、さらに人間が持ち込んだ外来種に捕食され、バーバートカゲの個体数は激減。

あまりに一般的な生き物だった彼らは、気が付けば絶滅寸前にまで追いつめられていました。

かつては数千円ほどで当たり前のように取引されていましたが、今は売買することができません。

環境が再生し、彼らの個体数が回復することを期待しましょう。

バーバートカゲの飼育は可能?

バーバートカゲは絶滅危惧種であり、飼育は不可能です。

ニホントカゲによく似ているため、現地で何気無く捕まえてしまうこともあるかもしれませんが、その場で放してあげましょう。

雨にも負けず、風にも負けず、沖縄で生き抜いてきたバーバートカゲ。

人間が元々の自然の姿を復活させれば、彼らもまた絶滅の危機を脱してくれるはずです。

まとめ

・バーバートカゲは、沖縄本島や奄美群島に生息する日本固有のトカゲ

・バーバートカゲは青く美しい尾を持ち、強風が吹く様を意味する沖縄方言「バーバー」を名の由来とする

・バーバートカゲは環境破壊や外来種の攻撃で個体数が激減し、現在は絶滅危惧種に指定されている

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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