トカゲというと緑色というイメージですが、アオカナヘビはまさにそんな緑色の肌を持ったトカゲです。
ですが、日本のトカゲの多くは褐色の肌をしています。地表で生活しているため、この方が身を隠しやすいのです。
どうしてアオカナヘビとそれらのトカゲとは体の色がこうも違うのでしょうか。
生息している環境が違うのか、それとも他の理由があるのかも見ていきましょう。
今回はそんなアオカナヘビの特徴と生態、販売値段や飼育が可能かどうかについてご紹介します。
アオカナヘビの特徴
アオカナヘビは、爬虫類有鱗目トカゲ亜目スキンク下目カナヘビ科カナヘビ亜科クサカナヘビ属の生き物です。
日本固有種で、沖縄諸島と奄美群島を中心に南西諸島の一部に分布しています。
体長は20センチから25センチ。その2分の3以上にもなる、非常に長い尻尾を持っています。
名前にはアオとありますが、前述の通り体は鮮やかな緑色です。これは緑色のことを青と呼ぶ、日本の昔の表現から来ています。
おなかは白か淡い黄色で、雄は体側面に褐色のラインが入り、とても美しいトカゲです。
このアオカナヘビに限らず、南西諸島には日本の他の地域では見られない生き物が多く生息しています。
これには分布境界線という概念が関わっています。これは山脈や海峡によって隔絶され、生物相が大きく異なる場所を示すものです。
南西諸島の悪石島と小宝島の間に、渡瀬線という分布境界線が存在します。この北側のトカゲは、褐色の種がほとんどです。
一方で渡瀬線の南側では、緑色のトカゲが見られます。
彼らは渡瀬線の北と南で、異なる環境の中で独自に生きてきた種なのです。それが彼らの今の姿に大きく影響を与えています。
アオカナヘビの生態
[ad#co-1]アオカナヘビは、平野部から低山地にかけての森林や草原に生息しています。
主食は小型の昆虫やクモ、ミミズなど。特徴的な長い尻尾を枝や葉に巻きつけることで、草や木に登ることもあります。
繁殖期は三月から八月。雄が雌に噛みつくという荒っぽい求愛行動を行います。
一度に二個の卵を数回に分けて産み、四十日ほどで孵化します。
天敵はヘビ、肉食の鳥、人間が持ち込んだネコやマングースなど。
畑や民家の庭先でも見かける身近な生き物でしたが、開発や新たな天敵の攻撃によって徐々に個体数を減らしつつあります。
アオカナヘビの販売値段について
美しいアオカナヘビは人気の種で、大きめのペットショップや爬虫類専門店で購入することができます。
値段は一匹6~7000円、ペアだと10000円前後となかなかのお値段。
ご興味のある方は、爬虫類の飼育にある程度慣れてから購入を検討されると良いでしょう。
アオカナヘビの飼育は可能?
アオカナヘビは生息域が狭く、さらに前述の通り徐々にその個体数を減らしつつあります。
そのため準絶滅危惧種に指定され、沖永良部島や徳之島では「絶滅の恐れのある個体群」として捕獲が禁じられています。
今はまだ飼育可能ですが、今後どうなるかはやや不透明です。
購入される前に最新の情報を調べておくことをお勧めします。
実際に飼う場合は、木登りが得意な種なので、ケージの中に枝を入れてあげるといいでしょう。
トカゲの常で、危険を感じると尻尾を自切してしまうことがあります。あまり驚かせないように気をつけましょう。
まとめ
・アオカナヘビは、沖縄諸島や奄美群島に生息する日本固有種
・アオカナヘビは名前の通り美しい緑色をしており、非常に長い尻尾を持つ
・アオカナヘビは準絶滅危惧種で、現在は一匹6~7000円ほどで取り引きされている
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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