柿の害虫ヘタムシとイラガの駆除方法は?防除で農薬は使うべきなの?

毎年秋になって柿の実がなるのを楽しみにしていると葉がかじられていたり、実が落とされていることがあります。

主にこれらは蛾の幼虫などが原因です。

何も手を施さないと柿が食われてしまったり、実がダメになってしまうので基本的には手を加える必要があります。

今回は柿の木につく代表的な害虫ヘタムシイラガについてとその防除駆除方法について深掘りしていきます!

目次

柿の木の害虫

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柿の木には意外にも様々な害虫が存在します。

代表的な害虫は主にイラガ、ヘタムシと蛾の幼虫ですが、カメムシやヨコバイなど柿に寄ってきます。

特に大量に湧くと柿が一気に不作になってしまうのがヘタムシとイラガです。

イラガ

1672279※写真はヒロヘリアオイラガ

イラガには複数の種類がおり、どの種類も柿の葉やサクラ、梨、リンゴなどの葉を食べます。

地域のよって発生する時期と回数は変わりますが、主に5月下旬に成虫が羽化し柿などの葉に卵を産み付けます。

そして、幼虫が6~7月に発生して葉を食い散らかしていきます…。

7月の上旬には繭を作り蛹になりますが、8月上旬に成虫が羽化して、また産卵します。

そのため8月中旬から9月にも幼虫が再び発生してしまい、多いと10月まで見られるそうです。

柿の葉を食べられてしまう上に幼虫はデンキムシと言われるくらい激しい痛みが伴う毛を持っているので見つけたら注意が必要です。

刺された場合はすぐに流水で毒と棘を洗い流します。

棘が残っている場合はガムテープや粘着テープなどで取り除くようにすると良いです。

柿の葉を食べる上に強力な毒を持っているので本当に困った存在ですね…。

また、ヒロヘリアオイラガに関しては繭にも毒があるので触らないようにしましょう!

ヘタムシ(カキノヘタムシガ)

柿のヘタを残して実を落としてしまうから『ヘタムシ』という名前が付きました。

本来の名前は『カキミガ』ですが『カキノヘタムシガ』とも呼ばれています。

カキノヘタムシガの幼虫は柿のヘタの隙間から実の部分に侵入し果肉を食べてしまいます。

被害が発生する時期は6~9月の間です。

そのため夏には実がたくさんついていたのに、食べごろになる頃には実が落ちて一つもなくなってしまったということも…。

冬になると大きくなった幼虫が樹皮の隙間に潜り込むのでその習性を利用して対策を施します。

害虫の駆除方法は?防除に農薬は使うべき?

駆除方法については『薬剤防除』と『耕種的防除』の2つがあります。

薬剤防除は名前の通り『薬などを使う防除』で耕種的防除は『化学農薬を使わない防除法』です。

イラガとヘタムシそれぞれについて駆除・防除法について紹介していきます。

イラガの駆除・防除法

イラガはついてしまっている場合はBT剤やピレスロイド系の殺虫スプレーが効果的です。

ピレスロイド系のスプレーについてはこちら

駆除スプレーを使う際にはイラガが落ちてくるので刺されないように注意しましょう!

また薬剤などを使用しない手法ですが、イラガは成虫が飛来して産卵をするため、発生や産卵を防ぐには防虫ネットなどを張って物理的に隔離するしかありません。

イラガについては事前から防除する方法をとるのは難しいかもしれません…。

ヘタムシの駆除・防除法

ヘタムシについては一度果実の中に入り込まれてしまうと対処することが難しいので事前対策を施すのがメインになります。

薬剤防除をする場合は事前に散布するタイプを使うので生物農薬であるBT剤を使用する方が良いでしょう。

安いものではこのようなものがありました。

ゼンターリ顆粒水和剤 100g

生物農薬とは毒素の主成分が蝶や蛾に影響がある菌で、人には無害なので人通ったりする場所にある木でも安心して使えます。

あとはこれをヘタムシが出て来る前に散布すればOKです。

もう一つ、耕種的防除をする場合は物理的な手段ですが、以下のような方法が有効です。

幼虫が蛹になる前の10月の時期に幹やむしろに段ボールや藁縄を巻きつけてそこに誘引して冬に外して燃やすという手法です。

また、産卵が終わった冬に粗皮を剥いで、樹皮に産み付けられた卵を削り落とす方法もあります。

かなり原始的な方法ですが、時期さえ間違えなければかなり有効的な手段です。

個人的には農薬は周りの生物にも影響を及ぼず可能性があるので極力『耕種的防除』を行うことをオススメしています。

ただ、悩ましいのはイラガについては事前対策が網を張るなどの手間の掛かる手法しかないので発生したときに薬で駆除するしかありません…。

まとめ

・柿の木の害虫は主にイラガとヘタムシという蛾の幼虫

・駆除方法はピレスロイド系の駆除スプレーを使うか生物農薬のBT剤

・薬剤を使いたくない場合は冬に粗皮を剥いだり、木の幹に藁縄を巻いて一気に駆除すると良い

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • イラガの駆除ですが、基本的に手でやっています。未だ生えたての時期には、1〜2枚の葉にまとまっているので、この時期に潰して処理します。いる場所を見つけるには、幼虫に葉肉が食べられて表皮だけ残った透き通る葉を見つければ、その近所の葉の裏に集団でかたまっています。

    • コメントありがとうございます!
      イラガ対策について教えて頂き、ありがとうございます^^

  • ”が”
    というより、ミノムシ状で10mm以下の小さな虫が沢山ついています。なんと言う虫で対策方法を教えてください

市野和夫 へ返信する コメントをキャンセル

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