オオヒキガエルの特徴と生態は?日本では外来種だが天敵はいるの?

自然界では弱い立場のカエルですが、中には特別な工夫で敵から食べられないようにしている種もいます。

代表的な方法は、やはり毒を持つことです。体の中に毒を蓄えたカエルは意外と多く、その恐ろしさを知る肉食動物は彼らを襲いません。

日本にも毒を持つカエル、オオヒキガエルが生息しています。

しかしこのオオヒキガエル、もともとは外来種であることはご存知でしょうか?

今回はそんなオオヒキガエルの特徴と生態、天敵についてご紹介します。

目次

オオヒキガエルの特徴

オオヒキガエルは、両生綱無尾目ヒキガエル科ナンベイヒキガエル属の生き物です。

分類に『ナンベイヒキガエル』とある通り、もともとは南米から中米、アメリカ合衆国の南端にかけて生息するカエルでした。

害虫駆除を目的に人の手であちこちに移入され、現在はオーストリア東部や東南アジア、日本の石垣島や小笠原諸島に生息しています。

体長は雄が9cmから12cm、雌は同じく9cmから15cmとカエルとしては大型です。

肌の色は個体によってかなり差があり、オレンジ色っぽいものから茶色いものまで様々です。体中にイボがあり、どっしりした体つきをしています。

最初にご紹介した通り、彼らは毒を持っています。

アルカロイドを主成分とするこの毒は非常に強力で、本来天敵であるヘビや猛禽はもちろん、人間のような遥かに体の大きい生き物でも大量に摂取すれば命にかかわります。

彼らの卵やオタマジャクシまで同じ毒を持っており、水質汚染で飲み水が飲めなくなったりすることもあるほどです。

オオヒキガエルの生態

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オオヒキガエルは、両生類としては乾燥に強い種です。

サバンナや森林、草地などで生活し、海水への耐性も高いため海岸付近で見掛けることもあります。

夜行性で、昼間は岩の下などの物陰で休み、日が落ちてから活動します。

多くのカエルがそうであるように肉食性。昆虫や節足動物はもちろん、口に入るサイズなら他種のカエルや小型の爬虫類、ネズミなどでも食べてしまいます。

もともと暖かい地域に棲んでいたカエルであるため、温暖な気候の土地でしか生きていけない代わりに冬眠しません。

一年中繁殖し、一度に数千個もの卵を産み、オタマジャクシはわずか一か月で大人のカエルへと成長。半年ほどで繁殖可能になります。

とにかく非常に生命力の強い生き物です。

オオヒキガエルは日本では外来種だが天敵はいるか

強力な毒を持つオオヒキガエルですが、自然界に天敵はいないのでしょうか。

残念ながら原産地以外には天敵らしい天敵はおらず、人の手で駆除するしかないのが現状です。

オーストラリアでは、オオヒキガエルが繁殖している地に肉食のアリを誘導することで、駆除しようという試みが進んでいます。

さすがのオオヒキガエルも、アリの大群には勝てません。

現地のカエルはアリの嫌うフェロモンのようなものを放っているらしいのですが、よそ者のオオヒキガエルにはそういった防御方法がないのです。

また一部のカラスは、オオヒキガエルの毒をうまく避けて食べる方法を学習しているという報告もあります。

日本の本土に生息するヘビのヤマカガシは、捕食したヒキガエルの毒を自分の物として利用する生態を持ち、同じ成分の毒を持つオオヒキガエルも捕食できる可能性があります。

人の手で持ち込まれ、生態系を破壊するオオヒキガエル。自然に任せるだけでなく、人の手で生態系を守る工夫を続けていかねばなりません。

まとめ

・オオヒキガエルは、中南米原産の強い毒性を持つカエル

・オオヒキガエルは口に入るものならなんでも食べ、一年中卵を産み、数か月で大人まで成長する

・オオヒキガエルは原産地以外に天敵はいないが、日本では人の手で駆除のための試行錯誤が進められている

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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