ヌーが群れで大移動する意味と時期は?川渡りするのはなぜ?

ヌーの大移動をご存知でしょうか。

大きくて体の黒いヌーが大群で一斉に移動する光景はとてもダイナミックで、圧倒されそうになります。

特に川を一斉に渡るところはすごい迫力ですよね。

でも、そもそも彼らはなぜ大移動をするのでしょうか?

川渡りはリスクも高いようにみえます。なぜ、彼らは危険を冒してまで移動をするのでしょう。

ヌーが群れで大移動する理由とその時期、なぜ川渡りをするのは解説していきます。

目次

ヌーが群れで大移動する意味

ヌーは哺乳綱偶蹄目ウシ科の草食動物で、大きく分けてオグロヌーとオジロヌーという2種類に分かれます。

文字通り、尾が黒い方がオグロヌ―、尾が白みがかってる方がオジロヌーです。大移動をするのはオグロヌ―の方になります。

オグロヌ―は体長170cm~240cm、大きいものだと300kg近くにもなります。

少数のオスと複数のメスで成る群れを作り、時にシマウマなどの草食動物と混合の群れになることもあります。

非常に嗅覚が優れており、遠くの方の雨の匂いも察知することが出来ます。

ヌーの最大の特徴といってもいいのが、群れで大移動するという習性を持つことですが、なぜ彼らは大移動するのでしょうか。

答えは単純明快、彼らは餌と水場を求めているのです。

 

一見危険に見える大移動ですが、移動して餌を求めなければ結局彼らは生き残れない運命にあります。

移動するヌーの数、なんと100万頭にもなります。

その年によって微妙に時期はずれますが年に二回、4~6月頃にセレンゲティからマサイマラへ、10~12月頃にマサイマラからセレンゲティへ、実に1000km以上かけての大規模な移動になります。

 

ヌーの優秀な嗅覚を使って雨の匂い、つまり食料である草がたくさん生い茂っているところを目指すのです。

シマウマなど他の草食動物も伴うこの移動は、ライオンやチーター、川に生息するワニといった肉食動物から狙われリスクを常に伴います。

特に生まれて数か月の子供は格好の標的となり、目的地に辿り着くことなく死んでしまうことも珍しくありません。

しかし、彼らは鋭い嗅覚、時速65kmにもなる脚力、共に移動するシマウマなどの草食動物たちと協力して、生き残るために遥か先の地を目指すのです。

ヌーが大移動する時期

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ヌーが大移動するのは雨季と乾季の間です。

ヌーの生息する地域は雨季と乾季に分かれており、雨季は草が豊富にありますが、乾季になると草が生えなくなります。なので乾季に入ると雨に匂いがする方へ移動します。

餌がなくなってしまうと大群は全滅してしまいます。だから、危険でも餌を求めて大移動をするのですね。

ヌーが川渡りする理由

ヌーが大移動する理由は分かりました。

しかし川渡りは、川にはワニが待ち構えている他、溺死や骨折のリスクもあります。なぜ、彼らは敢えて危険な川への移動手段を選んだのでしょうか。

川に入ることで匂いを消し肉食動物から逃げるため、陸地を走っても常にライオンなどに襲われるリスクがあり遠回りになる、などが挙がっていますが、一説によると古くから使っていたルートが有棘鉄線を巡らせてある牧場などによって断たれてしまったのでは、というのがあります。

つまり、ヌーは人の手によって危険を冒して生き延びなければならなくなった、ということです。

もしその説が正しいとしたら、アフリカで人気のヌーの大移動を観察できるツアーなどが非常に業の深いものに見えてきます。

まとめ

・ヌーは餌や水場を求めて大移動する。

・ヌーが移動するのは雨季と乾季の間。

・ヌーが危険を冒して川渡りをするのは牧場などが出来てしまったからという説がある。

読んでいただき、ありがとうございました!

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