動物によっては、気温の変化によって見た目や毛の量が変化することもあります。
日本でいえば、冬になるとスズメの毛の量が増えたり、ライチョウの毛の色が真っ白になったりしますよね。
そのライチョウと同じく、冬になると真っ白の毛並に変わる動物・オコジョ。
真っ白な冬毛の美しさや愛くるしい容姿から人気の高い動物です。
なんとなく可愛くて大人しそうなイメージがありますが、実際の彼らはどんな生き物なのでしょう。
オコジョの生態や性格、日本の生息地について解説していきます。
オコジョの生態
オコジョは哺乳綱ネコ目イタチ科ので、その可愛らしくも凛々しい見た目から“山の神様の使い”“森の妖精”などとも言われています。
イギリスなどのヨーロッパ中北部、アジア北部、北米と主に北部で生息します。
体長はオスだと16cm~30cm前後、体重は150g~320g前後と小柄で、一般的に寒くなる程体が大きくなる哺乳類の中では珍しく、北部に生息する種類ほど小型化する傾向にある動物です。
肉食で、ネズミなどの小さな哺乳類や鳥、魚などを食べます。狩りの際、獲物の周りで飛び回ったり転げ回ったりする『死のダンス』と呼ばれるユニークな動きをします。
獲物がその動きに気を取られているうちに仕留めてしまうという、ちょっと変わった狩りの方法ですね。
季節の変化に合わせて年に2回換毛することで知られ、夏は鼻の先から背中、尾にかけて焦げ茶がかかり腹部は白いのに対し、冬は周りの雪景色に合わせるように全身が真っ白に変化します。
一年を通して毛の色が変わらないのは黒い尾の先のみです。
日本にいる2種類のオコジョはいずれも準絶滅危惧種に指定されています。
原因一つがかつて起こった毛皮ブーム。大量の毛皮を手に入れようと輸入したミンクの一部が逃げ出し野生化したため、オコジョの餌や住処が追いやられてしまったのです。
オコジョの性格
[ad#co-1]さて、そんなオコジョですが一体どんな性格をしているのでしょう。
小さくて可愛らしい見た目から「大人しくて人懐っこそう」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は全くそんなことはありません。
肉食動物のオコジョはとても気の強い性格をしています。
基本的には自分よりも小さなネズミなどを狙いますが、時には大きなノウサキやライチョウなども捕えることがあるそうです。
また、ネズミが住む巣穴を奪って自分のものにしてしまうこともあるといいます。
一見愛玩動物のような見た目をしていますが、オコジョは攻撃的な性格の野生動物なんですね。
野生のオコジョがいる日本の生息地
日本には、青森から本州の中部に生息するホンドオコジョと北海道に生息するエゾオコジョの2種類が存在します。
ホンドオコジョは体長14~20cm、エゾオコジョは体長22~24cmと、ホンドオコジョの方がやや小柄になります。
ホンドオコジョは東北地方や中部の山、栃木県の日光市でも標高の高い山に生息が確認されています。
エゾオコジョは北海道の山岳地帯に生息しています。
もし旅行などに行ってオコジョを見かけることがあったら、あまり近づきすぎず静かに見守ってあげてください。
ちなみに、準絶滅危惧種で天然記念物にも指定されているオコジョは日本の動物園では飼育されていません。
まとめ
・オコジョは小柄な肉食動物で、季節が変わると毛の色が変化するという特徴を持つ。
・実は気性の荒い性格をしている。
・日本では東北や北海道の山岳部に生息している。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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