寒いところが苦手なカエルですが、水辺さえあれば冷涼な高原でも生息している種は少なくありません。
ヤマアカガエルもその一つ。名前の通り山地から平野にかけての池や小川で暮らす、日本固有のカエルです。
今回はそんなヤマアカガエルの特徴や生態、販売値段と寿命についてご紹介します。
ヤマアカガエルの特徴
ヤマアカガエルは、両生類無尾目アカガエル科アカガエル属の生き物です。
本州、四国、九州、佐渡島に分布し、前述の通り日本にしかいないこの国の固有種です。
体長は4cmから8cm。肌は褐色ですが、かなり個体差があり、オレンジ色っぽいものから黒に近い個体まで様々です。
頭の上から腰まで、体の背側面に隆起があります。そのため胴体は妙に角張っているように見えます。
ニホンアカガエルとは専門家でも間違うほど外見がよく似ているのですが、この背側面の隆起で判別することができます。
隆起が肩の辺りで曲がっていればヤマアカガエル、ほぼまっすぐならニホンアカガエルです。
またヤマアカガエルの個体の多くは喉に黒い斑点が入ること、ニホンアカガエルと比べてやや大型な点も、両種を見分けるポイントです。
ヤマアカガエルの生態
[ad#co-1]ヤマアカガエルは、平野からやや低い山地にかけての、水辺近くの草地や森林に生息しています。
特に平野部ではニホンアカガエルと同じ場所で暮らしていることも少なくありませんが、山地でも見掛けることが名前の由来になっています。
主な食べ物は小型の昆虫やミミズ、ナメクジなど。オタマジャクシの頃は水草や落ち葉、水底に沈んだ動物の死骸などを食べています。
1月から6月の繁殖期になると水辺に集まり、雄は両頬にある鳴嚢を膨らませ「キャララ、キャララ」と鳥を思わせる声で鳴きます。
この声で雌を誘うのですが、あまりケンカや縄張り争いをすることはなく、雌が近づくと雄は我先に抱き着いてカップルを成立させようとします。
卵は池や水田、流れの緩やかな小川などに千個からほど産み付けられ、二週間もするとオタマジャクシが生まれます。
オタマジャクシはその年の夏頃には手足が生えて陸地に上がり、冬になると落ち葉の下や水底などで冬眠します。
天敵はヘビ、鳥類、タヌキやイタチなど食肉類全般。変わったところではイノシシに食べられることもあるそうです。
さらにオタマジャクシの頃には、ヤゴやタガメといった肉食の水棲昆虫にも狙われます。
ヤマアカガエルの販売値段
ヤマアカガエルは、かつての日本では非常に一般的なカエルの一種で、現在でも数百円程度で購入することができます。
しかし水田の喪失や環境破壊により、東京や長崎では絶滅危惧種に指定されており、飼育には注意が必要です。
卵塊を手に入れて、オタマジャクシから育てる方法もあり、この場合も数百円程度で手に入れることができます。
自然が豊かな地域なら、水田や公園の池などで卵塊を見つけることができるかもしれません。
山地にも生息する分、主に平地で暮らすニホンアカガエルよりは絶滅の可能性は少ないとはされていますが、大切に扱ってあげましょう。
ヤマアカガエルの寿命
ヤマアカガエルは、繁殖が可能になるまでに2年から3年かかり、寿命はざっと4年から5年ほどだといわれています。
これは天敵が多い自然環境下での話なので、人間が安全な環境を用意して飼育すれば、さらに長生きしてくれるかもしれません。
まとめ
・ヤマアカガエルは、名の通り山地にも生息する日本の固有種
・ニホンアカガエルとよく似ているが、背側面の形状などいくつかの特徴から判別できる
・一匹数百円程度で購入が可能だが、環境の変化により徐々に個体数を減らしている
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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