ゴリラといえばトップクラスに有名な猿ですが、その分布が西と東に大きく隔てられていることはご存知でしょうか。
西側の個体群をニシゴリラ、東側の個体群をヒガシゴリラと呼び、分類上はとても近しい別々の種として扱っています。
有名だけど意外と知らない、ゴリラの野生での姿。雄々しいイメージの動物ですが、実際はどうなのでしょうか?
今回はそんなヒガシゴリラの生態と性格、野生での生息地についてご紹介します。
ヒガシゴリラの生態
ヒガシゴリラは哺乳類霊長目ヒト科ゴリラ属ヒガシゴリラ種の動物です。マウンテンゴリラ、ヒガシローランドゴリラの二つの亜種が存在します。
ヒト科の動物を類人猿といいますが、その中でもっとも大型の種です。
体長は大人の雄で180cm、体重は200kgを超えるというから驚きです。
その巨体を維持する食事は、意外にも植物性のものが中心です。
果実や花、葉っぱなどを食べる他、アリなどの昆虫も好んで口にします。
20頭から30頭ほどの群れを作り、主に地上で暮らしています。体が大きくて重たいので、実は木登りは苦手なのです。
群れのリーダーの雄は背中の毛が白くなり、その印象的な姿からシルバーバックと呼ばれています。
緊張すると二本足で立ち上がり平手で自分の胸を叩く、いわゆるドラミングを始めます。
これは威嚇というより、自分や相手を落ち着かせるための行動だと考えられています。
歩く時には両手も使いますが、この時掌ではなく拳を地面に着くナックルウォーキングという独特の体勢になります。
シルバーバック、ドラミング、ナックルウォーキング。これらはゴリラの仲間に共通する特徴です。
最大の天敵は豹で、油断すると大人の雄でも狩られてしまいます。
群れが襲われた時、最後の手段として、彼らは木の枝を振り回して敵に向かっていくことがあります。
いつでもできる技ではありませんが、木の枝を振り回して突っ込んでくるヒガシゴリラの姿は、肉食獣をして逃げ出すほど迫力があります。
野生での寿命は30年から40年。人間の飼育下では、50年以上も生きた個体が確認されています。
ヒガシゴリラの性格
[ad#co-1]豪放な印象が付きまとうゴリラですが、実は穏やかで繊細な性格の持ち主です。
交尾の時期を除けば、仲間同士で争うことはほとんどありません。
いくつかの鳴き声を使い分けてコミュニケーションを取り、簡単な言語のようなものがあるとも言われています。
非常に賢い動物で、しかしそれが仇となり、人間のようにストレスやトラウマを抱えて病気になることがあります。
ゴリラ全般に言えることですが、あまり人間に対して警戒を示しません。
野生の状態で遭遇しても、しばらく監察して危険が無いと判断すれば、彼らの方から寄って来ることもあるほどです。
飼育されている個体はさらに顕著で、檻の中に落ちた子供を守り、飼育員の下まで運んでいくといった行動を取ることもあります。
最大最強の類人猿ヒガシゴリラ。その内面が気弱でナイーブで優しいなんて、ちょっとかわいく思えてしまいますね。
野生のヒガシゴリラがいる生息地
ヒガシゴリラはコンゴ共和国東部、ルワンダ、ウガンダなどの森林地域に生息しています。
ヒガシゴリラの亜種の一つであるマウンテンゴリラの個体数は千を下回っており、トップクラスの絶滅危惧種です。熱心な保護活動が続けられています。
まとめ
・ヒガシゴリラは雑食性で、もっとも大型の類人猿
・賢くて穏やか、かつ繊細な性格の動物で、人間に対してあまり警戒を示さない
・コンゴ共和国東部、ルワンダ、ウガンダなどの森林地域に生息する絶滅危惧種
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ゴリラの性格についてはこちら!
→ゴリラの性格は優しい?生態と握力の強さはどれくらい?
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