ブラッザグエノンの生態と性格は?野生で見られる生息地はどこ?

ブラッザグエノン、と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。

アニメのロボットか怪獣のように物々しい響きですが、実はこれ猿の種族名なんです。

別名ブラッザモンキー、世界でもっとも美しい猿の一つともいわれています。

今回は、そんなブラッザグエノンの生態と性格、生息地についてご紹介します。

目次

ブラッザグエノンの生態

ブラッザグエノンは、哺乳類霊長目オナガザル科オナガザル属の動物です。

グエノンという猿の仲間であることと、探検家のサヴォルニャン・ディ・ブラッザを由来として、この迫力のある名前がつけられました。

体の大きさは大人の雄で40cmから60cm、雌はもう少し小柄です。

ニホンザルと比べて一回り小さいくらいになります。

ずんぐりした体つきをしていて、全身に黒く短い毛並みです。

鼻の下から喉にかけての毛は真っ白で、額にはオレンジ色の毛が三日月状に生えています。

趣のあるその顔は、老いた賢者を思わせます。

見ていると何か語りかけてきそうです 笑

 

オナガザルの仲間は樹上で生活する種が多いのですが、ブラッザグエノンは地上にもよく降りてきます。

ヒョウなどの天敵に襲われると、他の猿が木に登って逃げようとする中、地上に降りて四つ足で走り去っていくのです。

泳ぐのも上手で、水の中に避難することもあります。

数頭から数十頭の群れを作り、果実や木の葉、キノコや昆虫を食べて暮らしています。

子どもは五年から六年で大人になるのですが、雄は大人になる前に群れを出ていきます。

群れは一頭の雄をリーダーに複数の雌が従う一夫多妻制……なのですが、雄同士のペアや一夫一婦の夫婦もいるようです。

この辺りはまだ研究が進んでいません。

 

野生の環境での寿命は二十年ほど。

人間の飼育下では、三十年以上生きた個体も確認されています。

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ブラッザグエノンの性格

ブラッザグエノンは、臆病な半面、強い縄張り意識を持つ動物です。

他の群れが縄張りに迫ると、群れのリーダーを中心に大人たちが前に立ち、それ以上近づくなと警告します。

しかし、ケンカになることはあまりありません。彼らは音と動きでコミュニケーションを取る性質があるのです。

吼えたりうなったりはもちろん、唇をまくり上げて牙を見せつけたり、木を大きく揺らして威嚇したりと様々な方法を使います。

 

肯定的な時には頭を縦に、否定的な時には横に振るという研究報告もあり、仕草や表情を使った意思の疎通を日常的に行っているようです。

もしブラッザグエノンと話をすることができたら、意外と人間臭いことを言っているのかもしれませんね。

野生のブラッザグエノンがいる生息地

ブラッザグエノンは、カメルーン、中央アフリカ共和国、コンゴなどのアフリカ中西部、さらにエチオピアやケニアの一部に生息しています。

主に熱帯雨林の中で暮らしていますが、いざという時の逃げ場になる川や沼の近くにもよくやってきます。

現地では「沼の猿」という名前でも呼ばれているのだとか。

森林開発で生息地の分断や個体数の減少が心配されており、ワシントン条約附属書IIに掲載されています。

日本でブラッザグエノンを見るなら、大きめの動物園を探してみましょう。

東武動物公園などで飼育されています。

まとめ

・ブラッザグエノンは、地上と樹上の両方で生活する雑食性の猿

・ブラッザグエノンはうなずいたり首を横に振ったり、仲間同士で活発にコミュニケーションを取る

・ブラッザグエノンはアフリカ中西部に生息し、森林開発による個体数の減少が心配されている

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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