ハダカデバネズミの生態と性格は?野生で見られる日本の生息地はどこ?

ハダカデバネズミという動物をご存知でしょうか。

初めて名前を聞いたという方はそのあんまりなネーミングに驚いているかもしれません。

実際写真で見てみると本当に“裸”“出歯”ネズミなのでもっと驚くかと思います。

奇妙な見た目のハダカデバネズミですが、一体どんな生き物なのでしょうか。

ハダカデバネズミ生態性格野生の個体の生息地について解説します。

目次

ハダカデバネズミの生態

ハダカデバネズミは哺乳綱齧歯類デバメズミ科の動物で、一見体毛がないような肌が剥き出しの見た目をしていますが表面には敏感で細かな体毛が生えています。

体長10~13cm、体重10~70gと小さな生き物です。

草食性で、草の根などを食べます。

平均80匹、規模の大きなものだと300匹近くにもなる群れを形成するそうです。

哺乳類の中では珍しく、ハチやアリと同じように真社会性の生態を持つという特徴があります。

 

真社会性とは集団生活の中でそれぞれが役割を持って働いていることで、一番の特徴は繁殖を行わない個体がいることです。

群れの中には階級が存在し、その頂点には子供を産む役割を持つ女王ハダカデバネズミがいます。

女王ハチや女王アリを想像すると分かりやすいと思いますが、それらと同じように女王ハダカデバネズミ以外は子供を産むことはありません。

オスもまた1頭~数頭の王のみが繁殖に参加します。

王というと聞こえがいいですが、繁殖に体力を奪われ痩せている個体が多いそうです。

女王が死ぬと下のメスのうち1匹が急成長を果たし、程なく新しく女王になります。

時には女王が下のメスに下剋上されることもあります。

妊娠期間は約70日前後で、一度の出産で27匹の子供を産んだ記録も存在するほどの子沢山です。

繁殖にかかわらない個体はワーカーと呼ばれ、食糧を確保する役割や巣を守る役割などをそれぞれ持っています。

女王の糞を食べた個体は、糞の中に含まれているホルモンの作用で子供の世話係になるという研究結果もあるそうです。

恒温動物ですが地面の中に住んでいるためか体温調整が上手ではなく、そのため生まれた子供の体温が低くなりすぎることを防ぐための布団になるなんて変わった役割を持つ個体もいるそうです。

老化に強く非常に長命で、なんと30年以上生きた個体も存在します。

例えばハムスターなどは長くても4~5年ほどしか生きられませんから、この寿命の長さは驚異的と言えます。

なぜこれほど長生きするかについては今も議論がされていますが、その理由の一つに代謝が低いことにあると言われているそうです。

代謝が低いのでエネルギーを使うことがなく、これが長寿に繋がっていると言われています。

また無酸素状態の環境においても20分近く平気で、後遺症なども残らなかったという研究発表もされました。

見た目こそちょっと怖いですが、とても興味深い生態を持つ生き物ですよね。

ハダカデバネズミの性格

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集団で生活しているハダカデバネズミは自分という個体よりも群れを存続させることを優先させます。

地中で暮らすハダカデバネズミの天敵は少ないですが、唯一警戒しているのがヘビと言われているそうです。

もしもヘビが襲ってきたりしたら、1匹がおとりになってヘビに食べられている間に他の個体が巣穴を防ぎます。

献身的な性格の動物ですが、種のために個を犠牲にするその姿に哀愁を感じるのは私だけでしょうか…。

一方女王は下のものから追いやられないため、常に周囲を注視しています。

下のネズミを下敷きにして歩く姿は偉そうにも見えますが、その実一番ストレスを抱えていて睡眠時間もワーカーの個体より短いのだそうです。

女王も楽ではないのですね。

野生のハダカデバネズミがいる生息地

ハダカデバネズミはエチオピアやケニアといった東アフリカに生息しています。

完全に地中で生活しているために、なかなか発見されなかったんだそうです。

彼らの生息地に行っても、偶然巡り会えるという可能性は低いと思います。

野生のハダカデバネズミは日本にいるのか

残念ながら日本にハダカデバネズミの野生の個体は生息していません。

日本では、東京の上野動物園や静岡県の体験型動物園iZooで展示されています。

奇妙な見た目だけど調べれば調べるほど奥が深いハダカデバネズミに会いに行ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

・ハダカデバネズミは地中で暮らす真社会性の動物

・ハダカデバネズミは個よりも群れを優先させる性格

・ハダカデバネズミは日本では上野動物園などで展示されている

最後まで読んで下さり、ありがとうございました!

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