お馴染みのアオダイショウ、マムシやヤマカガシ、毒ヘビとして有名なハブ…南北に長い日本には、多種多様なヘビが生息しています。
そんな中、「日本一珍しい」と称されるのがイワサキワモンベニヘビです。
いったい何がそんなに珍しいのか、はたしてどこに棲んでいるのか…気になりませんか?
そこで今回は、イワサキワモンベニヘビの特徴と生態、販売値段と飼育が可能かどうかについてご紹介します。
イワサキワモンベニヘビの特徴
イワサキワモンベニヘビは、爬虫類有隣目ヘビ亜目コブラ科ワモンベニヘビ属に分類される生き物です。
八重山諸島の石垣島及び西表島に分布する日本固有種…なのですが、個体数が少なく、確認されること自体が滅多にありません。
そのためあまり研究が進んでおらず、「幻のヘビ」もしくは「日本一珍しいヘビ」とも呼ばれています。
体長30cmから50cm。日本のヘビの中でも小型の部類に入る種ですが、稀に1m近くまで成長する個体もいるようです。
ワモンベニヘビの名前が示す通り、体はやや暗い紅色で、頭から尻尾まで黒く太い輪のような模様が入っています。
ワモンベニヘビという種は、インドからタイにかけて広く分布しており、イワサキワモンベニヘビはその亜種とされています。
本種を初めて発見したのは気象観測技師の岩崎卓爾という人物で、イワサキワモンベニヘビという名前も彼にちなんで付けられました。
イワサキワモンベニヘビの生態
[ad#co-1]未解明な部分も多いイワサキワモンベニヘビですが、川の近くの森林で発見されることから湿潤な環境を好むと言われています。
地表性で動きは緩慢、非常に憶病な性質のヘビです。
そんな彼らが獲物として狙うのは、意外にもトカゲや自分より小型のヘビ。そっと忍び寄り、咬みついて毒を流し込んで仕留めます。
コブラ科のヘビなだけに神経毒を持っているのですが、口が小さすぎて人間に咬みつくことは不可能だとされています。
実際、現地でイワサキワモンベニヘビによる死者は一度も確認されていません。
人間などの大きな動物に近付かれると、イワサキワモンベニヘビは尻尾の先端で相手を突いて威嚇してきます。
一見かわいらしい仕草に見えますが、彼らからすれば生きるか死ぬかの大勝負。あまり驚かさないようにしてあげましょう。
ワモンベニヘビが夏に繁殖期を迎えるため、亜種であるイワサキワモンベニヘビも同じような時期に繁殖すると考えられています。
イワサキワモンベニヘビの販売値段について
見るも鮮やかなイワサキワモンベニヘビですが、残念ながら購入することはできません。
理由は二つ。一つは、彼らが特定生物であること。もう一つは、前述の通り個体数の非常に少ない希少な生き物であるためです。
人を咬む可能性がほぼゼロとはいえ、イワサキワモンベニヘビは神経毒を持つ立派な毒ヘビです。
また、環境省のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に指定されており、売買は全面的に禁じられています。
イワサキワモンベニヘビの飼育は可能?
絶滅危惧種に指定されているイワサキワモンベニヘビを飼育することはできません。
いずれ研究が進み、保護活動が成功すれば、イワサキワモンベニヘビが絶滅危惧種の指定から外されることもあるかもしれません。
その日が来るのをのんびり待ちながら、彼らが絶滅の危機を脱してくれることを願いましょう。
まとめ
・イワサキワモンベニヘビは、石垣島と西表島に分布する日本固有種
・イワサキワモンベニヘビは個体数が少なく、「日本一珍しいヘビ」とも言われている
・イワサキワモンベニヘビは絶滅危惧種に指定されており、販売も飼育も禁じられている
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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