トカゲモドキ、という生き物をご存知でしょうか。
名前から分かる通り、見た目はトカゲに似ているのですが、実はヤモリの仲間です。
古い時代の生き物の性質を遺した、いわゆる「生きた化石」の一種であり、中でもマダラトカゲモドキは派手な模様で知られています。
やはり、普通のヤモリやトカゲとはどこか違うのでしょうか。
これだけ派手だと毒を持っているようにも思えますが、実際のところはどうなのでしょう。
今回はそんなマダラトカゲモドキの特徴と生態、販売値段と飼育が可能かどうかについてご紹介します。
マダラトカゲモドキの特徴
マダラトカゲモドキは、爬虫類有鱗目トカゲ亜目ヤモリ下目トカゲモドキ科トカゲモドキ属の生き物です。
伊江島、渡嘉敷島、渡名喜島、阿嘉島に分布する日本固有種。
分類から見ても分かる通りヤモリの仲間ですが、見た目はトカゲそっくりで、ヤモリと違って瞼を閉じることができます。
トカゲとヤモリが分化する前の姿を今に遺す貴重な種です。
全長は14cmから19cm、日本のヤモリの仲間の中ではなかなかの大型。胴は長く、尻尾は短めで、スラッとした姿をしています。
名の示す通り、体の頭から尻尾にかけて非常に目立つ斑模様があります。
のっぺりした黒い肌に、淡いピンクかオレンジを思わせる明るい横縞が入り、縞と縞の間部分にも同色の斑点が無数に入ります。
尻尾部分はこの色が白くなり、全体的な見た目は非常に派手です。
生物に詳しい人なら、一見して有毒の両生類を連想してしまうような色合いですが、彼らはまったく無毒の生き物なのでご安心を。
こんな目立つ色をして天敵に見つからないのかという気にもなりますが、地表に住む彼らにとっては、優れた保護色になっています。
マダラトカゲモドキの生態
[ad#co-1]マダラトカゲモドキは、低地から山地にかけての森林に生息しています。
夜行性で、主に地表で暮らし、ヤスデなどの土壌生物を食べています。
先ほども説明した通り、一見目立つ彼らの肌は、落ち葉の中に紛れると非常に巧妙な保護色として働きます。
四肢がしっかりしていて、時折り腹を地面から離して歩き回ることがあり、小さな恐竜といった風格があります。
春から夏にかけて繁殖期を迎え、数回に渡って産卵します。
クロイワトカゲモドキやケラマトカゲモドキといった、南西諸島に生息するトカゲモドキたちとは、亜種の関係にあります。
マダラトカゲモドキの販売値段について
四肢を踏ん張って歩く姿が勇壮で、見た目にも派手で楽しいマダラトカゲモドキですが、残念ながら飼育することはできません。
開発による生息地の破壊、人為的に持ち込まれた新たな天敵のマングースやウシガエルによって、彼らは絶滅の危機にあるのです。
環境省のレッドリストにおいて、マダラトカゲモドキは深刻な絶滅の危機を示す絶滅危惧IA類(CR)に指定されています。
数年後どころか今すぐにでも絶滅しかねない、それがマダラトカゲモドキの現状なのです。
マダラトカゲモドキの飼育は可能?
前述の通り、マダラトカゲモドキは絶滅危惧種に指定されているため、飼育することはできません。
この貴重な生き物の未来を守るため、私たちにできることはなんでしょう?
保護活動は専門家に任せる他にありませんが、まずはマダラトカゲモドキという生き物を知ること、彼らの現実を学ぶことが大切です。
古代から現在まで生き続けてきたマダラトカゲモドキが、これからも種を残していってくれることを願います。
まとめ
・マダラトカゲモドキは、南西諸島の一部に分布する日本固有種
・マダラトカゲモドキはヤモリの仲間で、非常に派手な斑模様を持つ
・マダラトカゲモドキは深刻な絶滅の危機にあり、飼育も売買も禁じられている
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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