スマトラトラはインドネシア国スマトラ島に生息しているトラであり、まさにスマトラ島の百獣の王といっても過言ではありません。
そんな、スマトラトラはトラの中でも最も小さく、唯一の島に生息しているトラであります。
現在は絶滅危惧IA類(CR)というものに指定されており、これは最も危機的な状況にあるカテゴリーです。
今もなお毛皮や骨目的の乱獲、生息地の土地開発が進んでいる事が原因です。
そんなスマトラトラですが、生態や性格はどんなものか、またどんな所に生息しているのでしょうか?
今回はスマトラトラの生態と性格、野生で見られる生息地について解説していきます。
スマトラトラの生態
スマトラトラはトラの中でも最も亜種です。また亜種の中で最も南に生息し、唯一島に生息しているトラでもあります。
(亜種=生物の分類区分で、種の下位区分です。)
スマトラトラの体は雄の方が大きいが、トラの中では最も体が小さいです。
体長は150〜180cmほど、尾長は70〜90cmほどで、体重は75〜150kg程度です。
北方に生息しているアムールトラの雄が体長250〜300cm、体重が300kgに対し、スマトラトラの雄は体長180cm、体重は150kgとかなり小さいです。
体色は黄色みがかった赤褐色をしていて、腹部や四肢の内側、目の上、頬などは白っぽい。
耳の内側は黒く、トラに見られる白い斑点がありますが、黒い縞の数は他のトラに比べて、数が多く幅広いです。
また特徴としては、肩より後の縞は2本ずつの束になっており、雄の頬や首筋の毛は長く伸びる特徴があります。
群れを作ることはなく、他のトラと同様単独で行動しています。
縄張りは広大で、雄では5000ha、雌でも約2000haにも及ぶとされています。
縄張りは雄同士で重なることはないが、雌同士で稀に重なる事があります。
雄と雌で縄張りが重なる事はあります。
肉食性でシカやイノシシなどの大型草食獣から、サルやウサギなどの小獣、クジャクなどの大型鳥類、魚、昆虫など、他のトラと同様なんでも食べます。
スマトラトラは他のネコ科と異なり、水を嫌わず泳ぐのも上手く、木に登ることもあります。
決まった繁殖期はありませんが、多くは11〜4月の間に見られます。
妊娠期間は3〜4ヶ月ほどで、雌は1産1〜5子、ほとんどは2〜3子出産します。
新生児の体重は1〜1.5kg程で、目は閉じているが、数日で開く様になります。
6〜8週間ほど母乳で育てられ、その後は肉類も食べる様になります。
生後4ヶ月程から親と一緒に狩りの練習を始める様になり、1年半くらいで一人で狩りをできる様になります。
2〜3年程は親と一緒に過ごしますが、その後独立し、雌は3〜4年、雄は4〜5年で完全に熟成します。
寿命は飼育下では20年程度といわれていますが、野生下では15年程と言われています。
スマトラトラの性格
単独で行動するだけあり、慎重で相手を見極めます。
やはり縄張り意識が強いので、近年都市開発などで人間が縄張りに入った場合は人が襲われる事件も起こっています。
どちらかが悪い良いという事ではなく、お互いに共存できる暮らしをしたいものです。
野生のスマトラトラが見られる生息地
インドネシア国スマトラ島の熱帯モンスーン林
スマトラトラは雌雄ともに森林内に広大な縄張りを持って生活しています。
沿岸の低地林から標高2500m程の高地にも姿を見せます。
まとめ
・スマトラトラはトラの中では最も小さく、唯一島に生息しているトラ
・食性については他のトラと同様なんでも食べる
・スマトラトラはネコ科だが水を嫌わず、泳ぐのが上手い
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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