ショウガラゴの生態と性格は?野生で見られる生息地はどこ?

長い時間をかけて進化してきた猿の仲間の中で、古い時代の種の特徴を残しているグループのことを、原猿と言います。

原猿の多くはマダガスカル島など外界から切り離された土地に生息していますが、他の場所にいないわけではありません。

ショウガラゴも、そんな生存競争の激しい場所で生き残ってきた原猿の一種です。

弱肉強食の自然界で、他の土地では淘汰されていった古い猿の特徴を維持しているショウガラゴ。いったいどのようにして日々を生き抜いているのでしょうか。

今回はそんなショウガラゴ生態性格野生での生息地についてご紹介します。

目次

ショウガラゴの生態

ショウガラゴは、哺乳類霊長目曲鼻猿亜目ガラゴ科ガラゴ属の動物です。

体長は大きくても20cmほど。猿の仲間の中でも指折りで小柄な種で、尻尾は体より長くなります。

もこもこした褐色から灰色の毛に全身が覆われていて、とても大きな耳と大きな目をしています。

野生での寿命は十年ほど、人間の飼育下では十五年ほどと言われています。

別名ブッシュベイビーとも呼ばれる、ぬいぐるみのように愛らしい生き物です。

主に樹上で生活していますが、疎林、密林、川辺の林など、木さえあれば生息する場所を選びません。

その動きは目にもとまらないほどに素早く、一回のジャンプで自分の体の十倍以上の距離を軽々と跳躍することができます。

果実や樹脂、鳥の卵などを食べる雑食性ですが、特にバッタなどの昆虫を好みます。

完全な夜行性の動物で、昼間は巣の中で寝ています。暗闇の中、昆虫を捕まえる時に役に立つのが、特徴的な耳と目です。

大きな耳は、音から相手の位置を割り出せるほどに優れています。

ショウガラゴにとって空を飛ぶ虫は、自分で居場所を教えてくれているに等しいのです。

さらに目には輝膜(こうまく)と呼ばれる反射層があり、暗視スコープのように光を増幅して物を見ることができます。

この二つの能力で、ショウガラゴは真っ暗な夜でも驚くほど上手に狩りを行うのです。

自慢の脚力を活かして獲物に飛び掛かる姿は、小さな体に見合わない迫力を備えています。

ショウガラゴは大昔の猿の特徴を引き継ぐ、生物全体で見れば古臭い種の動物です。

しかし彼らは優れたハンターであり、その能力で弱肉強食の世界を生き抜いてきた自然界の勝利者なのです。

ショウガラゴの性格

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ショウガラゴはおとなしい性格で、猿の中では飼育しやすい種です。

聴覚に優れているだけに音には敏感で、驚いたり恐怖を感じたりするとクシャッと耳を畳んでしまいます。

一頭の雌とその家族で構成された群れを作って生活し、雄は成長すると群れを離れます。

雌はそのまま残り、母親の子育ての手伝いをします。

群れを出た雄は、複数の雌たちの群れにまたがる大きな縄張りを持ち、その中の雌と交尾して子を作ります。

様々な鳴き声で仲間とコミュニケーションを取ることで知られており、特に朝方には群れの仲間で盛んに鳴き声を掛け合います。

そのまま木の洞や茂みの中に作った巣の中で身を寄せ合って寝てしまうのですが、果たして何を言い合っているのでしょうか。

ちょっと聞いてみたい気もしてきますね。

野生のショウガラゴのいる生息地は?

ショウガラゴはセネガルからエチオピア、さらにケニアやタンザニアまで、アフリカ大陸中部に幅広く生息しています。

上野動物園など、多くの動物園で飼育されているので、気軽に会いに行きたい場合はそちらがおすすめです。

まとめ

・ショウガラゴは別名ブッシュベイビーとも呼ばれる、小柄で愛らしい夜行性の猿

・ショウガラゴは大きな耳と大きな目を持ち、夜間に昆虫を捕らえる優れたハンターでもある

・ショウガラゴはアフリカ中部に幅広く分布している

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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