トカラ列島をご存知でしょうか。
九州の南から沖縄へと続く、いわゆる南西諸島の一つで、その中では北側に位置しています。
トカラハブは、そんなトカラ列島の中でも宝島と小宝島にのみ生息している毒ヘビです。
日本で恐ろしい毒ヘビの代名詞のように扱われるハブの仲間でありながら、現地ではまったく恐れられていません。
なぜその二つの島にだけ生息しているのでしょうか。毒を持っているのに怖くないとは、いったいどういう理屈が?
今回はそんなトカラハブの特徴と生態、毒性や咬傷などの後遺症についてご紹介します。
トカラハブの特徴
トカラハブは、爬虫類有隣目ヘビ亜目クサリヘビ科マムシ亜科ハブ属の生き物です。
全長は60cmから150cm。毒腺があるため、頭部は胴体と比べて膨らんでいるような印象があります。
褐色の個体が多く、背中には楕円形の斑紋が散在しているのですが、体の色は一匹ごとにかなり違いがあります。
黄色いものや灰色っぽいもの、果ては白っぽいものや全身真っ黒なものまで様々です。
日本の固有種であり、前述の通りトカラ列島の中でも宝島と小宝島にのみ生息しています。
ハブの仲間の中ではもっとも北に分布する種で、『北限のハブ』と呼ばれることもあります。
どうして彼らが宝島と小宝島にのみ生息しているかというと、地球規模の大きな環境の変化がそもそもの原因です。
数万年前、日本とユーラシア大陸が地続きだった頃、ハブの先祖は南から陸伝いに日本へやってきたと考えられています。
今でいう南西諸島の辺りまで彼らが進出した頃、大きな異変が起こりました。
氷河期が終わって海面が上昇し、今まで陸地だった場所が次々と海の中に沈んでいったのです。
ハブの先祖も、沈没を免れたごく一部の地域へと追いやられ、それぞれに島という隔絶された場所で子孫を残していくこととなります。
トカラ列島においては、ハブの先祖が逃げ込むことができたのは宝島と小宝島の二か所だけでした。その子孫がトカラハブなのです。
ごく限られた地域にしか生息しないトカラハブは、準絶滅危惧種に指定されています。
トカラハブの生態
[ad#co-1]トカラハブは山地から平地の森林、草原、水辺、あるいは農地などに生息しています。
夜行性で、木登りも得意です。獲物を追って庭先や民家の中に現れることもあります。
ネズミや小鳥、トカゲやカエルなどの小動物を狙う肉食性。その毒牙を使って、一噛みで相手に致命傷を与えます。
夏頃に繁殖期を迎え、一度に2個から7個の卵を産みます。
トカラハブの毒性
トカラハブは毒ヘビです。狩りの時には毒を利用して獲物を仕留め、不用意に近づいた人間にもその毒牙を突き立ててきます。
しかし、彼らは現地の人々からはまったく恐れられていません。毒性が極めて低いからです。
天敵のいないトカラ列島では、獲物である小動物を仕留められるだけの毒を持っていれば、それ以上は無用の長物となります。
長い時間の中で、彼らは自らの毒性を必要十分な量に弱めていったのです。
トカラハブの咬傷などの後遺症について
トカラハブに噛まれた人間が死亡した例は報告されていません。
しかし彼らが毒を備えていることは事実であり、噛まれたら治療が必要です。
毒性が弱いといっても、傷口から雑菌が入り化膿する可能性はあります。必ず病院で医師に診てもらうようにしましょう。
まとめ
・トカラハブはトカラ列島に生息する日本の固有種で、『北限のハブ』と呼ばれている
・体色は個体差が激しく、褐色のものから白っぽいもの、全身真っ黒なものまで様々
・トカラハブの毒性は弱く、噛まれて死亡した人間はいないとされている
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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