日本のシロアリの種類は?写真や画像付で羽アリの見分け方についても

現在わかっている種類だけでも世界中で2000種以上のシロアリが存在します。

そのうち、日本に生息するのは13種類で、人の家屋に影響を与える代表的なのがヤマトシロアリとイエシロアリの2種です。

その他には、沖縄県や奄美大島、小笠原諸島など温暖な場所に生息するダイコクシロアリ。

外来種のアメリカカンザイシロアリという種類がいます。

こちらでは日本に生息する家屋に被害を与えるシロアリ種類について紹介していきます。

目次

家屋に被害を与える日本の代表的な地下シロアリの種類

日本において、住宅や家屋に被害を及ぼす代表的な地下シロアリが『ヤマトシロアリ』と『イエシロアリ』の2種類です。

代表的なシロアリとして名前があがる理由としては、シロアリの中でも広く分布していることが挙げられます。

ヤマトシロアリ

兵蟻の特徴
・頭部の形状:淡褐色、円筒形、左右両縁平行、頭が体長の1/2の長さ
・防御物質の粘液:出さない

 

羽アリの特徴
・体長:4.5~7.5mm
・体色:黒褐色で前胸背板
・羽の長さ:7.0~7.4mm
・羽の色:淡黒褐色
・走行性の有無:なし

ヤマトシロアリの特徴

比較的寒さに強く、日本に最も広く多くの地域に生息しているシロアリです。

枯れた気の中に穴が連続的に空いている網目状になった巣穴で生活しており、その巣の周辺を食べながら巣を広げていきます。

巣内の個体は2~3万匹にもなります。

後述のイエシロアリよりかは加害の速度が遅いのが特徴です。

非常に乾燥に弱く、イエシロアリのように水を運ぶことができないので常に湿った木材や地中で生活しています。

それもあり、主に家屋や建物に侵入する際は地下から侵入し、土台や基礎の下、お風呂場や洗面所、キッチン周りに被害が及びやすいです。

活動時期

ヤマトシロアリの羽アリが発生する時期は4月~6月。

ヤマトシロアリは寒さに強く、生活環境の温度が6度未満にならない限りは活動を続けます。

そのため、環境次第では年間通して繁殖や活動を続けることもあるので要注意です。

ヤマトシロアリの詳細についてはこちら
ヤマトシロアリの生態や大きさは?分布・生息地域についても

イエシロアリ

兵蟻の特徴
・頭部の形状:淡褐色、卵形、頭が体長の1/3の長さ
・防御物質の粘液:出す

 

 

羽アリの特徴
・体長:7.4~9.4mm
・体色:黄褐色
・羽の長さ:9.2~12.8mm
・羽の色:淡黄色・半透明
・走行性の有無:あり

イエシロアリの特徴

イエシロアリは世界中のシロアリの中でも最も加害が激しいと言われる種類です。

家屋や建物に加害する場合は、木造の建物だけではなく、コンクリート造りの建物にも被害を及ぼします。

ヤマトシロアリに比べて、低温に弱いため日本でも太平洋側の温暖な地域でよく見られます。

建物・家屋の地下や土の中に土や木くずで固めた大きな巣を作るのが特徴です。

その巣には女王アリ、兵隊アリ、働きアリ経ちがコロニーを作っており、本巣を中央にして分巣も作り、巣を拠点として加害を進めていくのです。

巣内の個体数は100万匹にものぼります。

また、乾燥に弱いにも関わらず、水を運ぶことができるので乾いた場所でも蟻道を作り、木を湿らせて加害していくため、家屋や建物の被害は広く全体に及びます。

活動時期

イエシロアリの羽アリが発生する時期は6月~7月。

イエシロアリは寒さに弱いですが、生活環境の温度が10度未満にならない限りは活動を続けます。

そのため、環境次第では年間通して繁殖や活動を続けることもあるので要注意です。

地下シロアリの生息地・分布について

ヤマトシロアリ:北海道北部を除いて日本全土(北限は旭川)

イエシロアリ:千葉県以西の太平洋側の海岸線付近の温暖な地域と南西諸島および小笠原諸島

日本にいる乾材(かんざい)シロアリの種類

日本でも一部の地域に生息している家屋に被害を与えるシロアリがダイコクシロアリとアメリカカンザイシロアリの2種類です。

ダイコクシロアリは日本でも、奄美大島以南、沖縄県、小笠原諸島などの温暖な場所に生息しています。

また、アメリカカンザイシロアリは日本で外来種として確認されているシロアリです。

この2種類のシロアリは乾いた木材であっても食害を受けてしまうことから、乾材シロアリという仲間に分類されます。

ダイコクシロアリ

兵蟻の特徴
・頭部の形状:大部分が大アゴで頭部が体の4分の1を占める

 

羽アリの特徴
・体長:5~7mm
・体色:黄褐色
・羽の長さ:9~10mm
・羽の色:半透明

ダイコクシロアリの特徴

沖縄県ではかなりの被害があるシロアリで、今後本土に進入する恐れがあると考えられてる種類です。

乾燥に対して極めて強く、巣や蟻道を作ることはなく、加害場所を巣として活用します。

コロニーは小さく材中に穿孔して小集団で加害します。

ダイコクシロアリの頭部は前面が裁断状になっており、頭だけで体調の4分の1を締めているのが特徴です。

乾いた木材の中でも生活できるような性質を持っており、直腸で排泄物の水分を吸収していることから、乾いた糞が加害された木材の周辺でよく見つかります。

ヤマトシロアリやイエシロアリにも似ていますが、足の腿節部が肥大しており、触覚の第3関節が他の部分よりも長くなっていることから区別することが可能です。

活動時期

ダイコクシロアリも他のシロアリと同様に1年中活動しており、特に5月から8月と暑い時期が最も活発に活動する時期になっています。

羽アリが群飛するのは3~11月までと他のシロアリに比べて長く、夕方から夜にかけて数回に分けて少グループで群飛します。

生息地

奄美大島以南及び、小笠原諸島

アメリカカンザイシロアリ

兵蟻の特徴
・頭部の形状:濃褐色、円筒形、左右両縁はほぼ平行、体調の1/3の長さ
・防御物質の粘液:出す

羽アリの特徴
・体長:6~8mm
・体色:赤褐色・黒褐色
・羽の長さ:9~10mm
・羽の色:褐色・前縁部は特に濃色
・走行性の有無:なし

アメリカカンザイシロアリの特徴

アメリカカンザイシロアリは外来種として日本に入ってきたシロアリです。

名前にも乾材(カンザイ)とあるように、基本的には乾燥した木材を食害します。

食べた木材は体内で水分を失わないように、直腸で排泄物の水分をほぼ完全に再吸収できるようになっています。

そのため、アメリカカンザイシロアリが食害をした木材の付近には乾いた粒状の糞が落ちています。

巣や蟻道を作らず、加害場所が巣となり、コロニーは小さく材中に穿孔して小集団で加害します。

活動時期

他のシロアリと同様に、通年通して活動し、羽アリの群飛は7~11月の昼間に行われます。

生息地

アメリカカンザイシロアリはメキシコ北部から北米西武にかけて、東海岸を含むアメリカ各地域で生息しているシロアリです。

日本には外来種として確認されており、発見されているだけでも25都道府県で点在していることがわかっています。
※確認されているものだけなので、もっと広がっている可能性あり

 

アメリカカンザイシロアリの詳細についてはこちら
アメリカカンザイシロアリの生態や大きさは?分布・生息地域についても

シロアリが活動している実際の映像・動画

家屋に大きな影響を与える羽アリ4種の見分け方とポイント

家屋に大きな食害の影響を耐える羽アリは主に4種類です。

それぞれ、特徴があり、細かく見ていけば見分けることができます。

 

ヤマトシロアリ:羽の色が淡黄色・半透明、頭部がかなりはっきりとした黒色

イエシロアリ:羽の根本部分が淡黄色で羽の先が半透明、頭部が褐色

ダイコクシロアリ:羽は半透明だがやや根元部分が黒っぽく、頭部が淡黄色でかなり黄色みが強い

アメリカカンザイシロアリ:羽は褐色・前縁部は特に濃色、頭部が褐色

 

シロアリの羽アリは、主に頭の色と羽の色を見ると区別がしやすいです。

また、自分が住んでいる地域によっては、生息・分布しない種類もいるので、まずは分布を確認すると良いですね。

その他のシロアリ

上記で紹介してきた以外にも家屋や建物などに大きな被害を与えないシロアリも日本には生息しています。

・オオシロアリ
・カタンシロアリ
・ナカジマシロアリ
・コダマシロアリ
・サツマシロアリ
・クシモトシロアリ
・コウシュンシロアリ
・キアシシロアリ
・アマミシロアリ
・ニトベシロアリ
・ムシャシロアリ
・タイワンシロアリ
・タカサゴシロアリ

などの種類が当てはまります。

あなたの家はシロアリに侵食されているかもしれません

・家屋や建物に被害・食害を与えるのはヤマトシロアリ、イエシロアリ、ダイコクシロアリ、アメリカカンザイシロアリの4種類

・羽アリの種類を区別するポイントは頭部と羽の色

 

もしも、上記で紹介した4種類のシロアリの特徴に当てはまる虫が家の近くにいたり、糞などの痕跡があったらできるだけ早く対策をとった方が良いです。

知らず知らずのうちに自分の家が倒壊しやすい状態になってしまっているかもしれません。

倒壊しないにせお、食害が進んでいることによって家の一部にリフォームが必要になるなど、予期せぬ大きな出費にも繋がる可能性があります。

 

『あれ?これシロアリかな?』

『もしかして、これシロアリに食われてる?』

 

と思ったら、まずは5つのポイントを確認するようにしましょう。

[btn class=”lightning big”]5つのポイントを確認する[/btn]






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